アラブ首長国連邦(UAE)で沸騰している韓流ブームにより、韓国料理に対する関心も増している。特に韓国ドラマや映画などのメディアでよく登場するラーメンは、UAEのラーメン輸入額全体の40%を占めるほど大きな人気を集めている。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、2022年の韓国のUAEに対するラーメン輸出額は1740万2000ドル(約25億7000万円)を記録した。これは同じ期間のUAEのラーメン輸入額全体の約40%を占めた。韓国の次にインドネシア(9.1%)、マレーシア(8.9%)、中国(6.6%)、シンガポール(4.6%)の順で続いた。2015年までマレーシアやフィリピン、シンガポールのラーメンの輸入額が上位圏を占めていたが、2017年に韓国からの輸入額が約2倍に増加し、それ以降韓国がUAEのラーメンのシェアの中で着実に1位の地位を守っている。

世界的な市場調査機関であるユーロモニター(Euromonitor)によると、2022年時点のUAEのラーメン市場規模は1億1970万ドル(約177億円)で、前の年に比べて6.2%増加した。また、今後も持続的に成長を続け、2027年にはその規模が1億4000万ドル(約206億円)を上回るものとみられている。各品目別の市場規模は、袋ラーメンの市場規模が約71%の割合を占め、UAEの消費者がカップラーメンよりも袋ラーメンをより好んでいることが分かる。

ノンハラル(Non-Halal)のラーメン製品の場合、現地の韓国系スーパーを通じて輸入・流通されており、韓国人だけでなく非イスラム圏の外国人も多く訪れラーメン製品を購入している。韓国系スーパーのほか、一般の食料品店やスーパーでも韓国製ラーメンを簡単に手に入れることができ、販売される製品の種類も多様化している。

韓国コンテンツが人気を集め、コンテンツだけでなく韓国の食品や化粧品、文化などに対する関心も高まっている。KOTRAの関係者は「一例に世界中にファンを獲得した韓国のアイドルグループ『BTS』のメンバー、ジョングクがファンと交流する生放送の途中で紹介した韓国製ラーメンのレシピが現地でも話題になった」と語り、「ノンシム(農心)の『ノグリラーメン』とサミャン(三養)食品の『プルダックポックンミョン』を混ぜて作る別名『プルグリ』ラーメンは、現地メディアで韓国式発音そのまま『Bulguri』あるいは『Bulgeuri』などと表記されている」と現地で人気になっているその雰囲気を伝えた。

また、インドネシアのインドミー(Indomie)や、スイスでスタートした後に世界的食品企業ネスレ(Nestle)に買収されたマギー(Maggi)、シンガポールのコカ(Koka)がUAEの伝統的な3大ラーメンブランドだ。製品容量が小さくて手軽に食べることができ、比較的価格が安いという長所がある。韓国の農心も市場シェア上位5ブランドに入っている。

KOTRAの関係者は「インスタントラーメンは韓国人にとって普遍的な食べ物であり、ドラマや映画などのメディアでもよく登場する食べ物であるため、コンテンツから誘発された好奇心が実際の消費につながる場合が多い」と語り、「UAEは海外からの移民が人口全体の約90%を占めているため食品の消費が偏向的でなく多様で、アジア人も多く韓国製ラーメンの消費が活発だ」と話した。

さらに「UAE市場に進出した時、製品に肉類および肉加工品が含まれない場合、ハラル認証が必ずしも必須要素ではない」と語り、「ただしハラル認証の取得を通じて市場への初期進入障壁を低くし、流通チャンネルを多様化できるという長所があるため、ハラル認証の取得を考慮してみる価値はある」と付け加えた。
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