悪質なコメントに苦しんだソルリさん…4年ぶりに遺作「ジンリへ」公開
悪質なコメントに苦しんだソルリさん…4年ぶりに遺作「ジンリへ」公開
2019年10月14日、韓国の歌手兼俳優ソルリ(チェ・ジンリ、当時25歳)さんが自宅で死亡した状態で発見された。これまで悪質なコメントに苦しめられてきたソルリさんは前日マネジャーと通話した後に連絡が途絶え、この日の午後3時21分ごろ、自宅の2階で発見された。家の中でソルリさんの心境が書かれたメモが発見されたが、その内容は公開されなかった。

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 それから4年後の7日、第28回釜山国際映画祭ではソルリさんが亡くなったことにより撮影が中断されたドキュメンタリー映画「ジンリへ」が公開された。「ジンリヘ」の本来のタイトルは「ペルソナ:ソルリ」で、「ペルソナ:IU」の公開に続き撮影された連作映画だったが、ソルリさんの死で撮影が中断されていた。

 「ジンリへ」を見るとソルリさんの深い悩みを知ることができる。ソルリさんを最も苦しめたのは匿名の悪質コメントだった。ソルリさんは持続的な悪質コメントを告訴し犯人は捕まったが、軽罰に終わった経緯がある。ソルリさんは「告訴が進行する中で、さらに傷を受けた」として「その人が私に申し訳なく思っているという話を聞いた時も、その時はどんなに謝られても傷にしかならなかったと思う」と話した。

 華やかな芸能界の裏側に「商品」として存在しなければならないという悩みもあった。ソルリさんは「芸能人を人だと思っていないようだ」として「私が芸能人の仕事を始めて一番多く聞いたのが『あなたは商品であり、人々にとって最高の商品として存在しなければならない』ということ」と話した。SNSを利用してファンと疎通していたソルリさんは、小さな行動と言葉遣いもイシューとして消費され、多様な悪質コメントと向き合わなければならなかった。

 ソルリさんは2005年SBSドラマ「薯童謡」で子役としてデビューし、2009年ガールズグループ「f(x)」として活動し、芸能界の中心に立った。おとなしい顔で「桃」というニックネームで親しまれた。しかし幸せそうに見えたソルリさんにも陰があった。デマと悪質コメントが常に彼女に付きまとい、2014年7月、ソルリさんはすべての芸能界活動を中断し休息期を持った。その1年後に「f(x)」を脱退し、演技に集中することになったが、悪質な書き込みは相変わらずだった。

 ソルリさんは当時、バラエティー番組「悪質コメントの夜」を通じて「実際の人間チェ・ジンリの心は暗いが、芸能人ソルリとして外では明るいふりをしなければならない時が多い」とし「人なら誰でも暗い部分があるが、表ではないふりをするだけ」と苦しい気持ちを示した。単独リアリティ番組「ジンリ商店」を始め、対人恐怖症とパニック障害を患ったと告白した。ソルリさんの死亡後、ネイバーなどポータルサイトでは芸能関連記事のコメントサービスを中止した。

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