ソウル南部地裁での令状審査に出席した裵氏=18日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル南部地裁での令状審査に出席した裵氏=18日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国大手芸能事務所SMエンタテインメントの経営権を巡る争いで、総合エンターテインメント企業HYBEによる買収を妨げる目的で株価を不正に操作した疑いを持たれていたインターネット大手、カカオの裵宰鉉(ペ・ジェヒョン)投資総括代表が19日逮捕された。

 金融監督院の資本市場特別司法警察が13日、資本市場法違反(相場操縦)容疑で裵氏に対する逮捕状を請求した。ソウル南部地裁は18日、逮捕状発付の是非を判断する令状審査を行った後、「証拠隠滅、逃亡の恐れがある」として19日に令状を発付した。 

 裵氏と共に逮捕状が請求されたカカオの投資戦略室長と同社子会社カカオエンターテインメントの投資戦略部門長については「容疑の内容は重大ながら、逮捕の必要性、相当性があるとは見なし難い」とし、請求を棄却した。

 金融監督院資本市場特別司法警察によると、裵氏らは2月、SMエンタの経営権を巡り対立するHYBEの株式公開買い付け(TOB)を妨害するため、約2400億ウォン(約265億円)を投じてSMエンタの株価をつり上げ、HYBEが提示した買収価格を上回るようにした疑いが持たれている。一定以上の株式保有時に義務付けられている金融当局への届け出を怠った疑いもある。

 逮捕状請求があった今月13日、裵氏らは法律代理人を通じ「合法的に株式を取得し、相場操縦をした事実はない」と容疑を否認していた。

 今年初め、HYBEとカカオはそれぞれSMエンタを買収しようとTOBを実施したが、その際にHYBEは「正常でない買い付け行為が発生した」と主張した。こうした相場操縦疑惑に対し金融監督院は2月に調査に乗り出した。

 カカオ陣営は3月28日までにSMエンタの株式39.87%を取得し、筆頭株主となった。


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