国家情報院によると、韓国の高速艇が北朝鮮住民が分乗するゴムボート2隻に近づき韓国への亡命意思を確かめたところ、「意思はない」との答えが返ってきた。審問のために乗り換え指示を出すと「北に戻る」と強調し、高速艇乗船後も亡命しないという意思を明確に示したという。一方、この過程で北朝鮮は国際商船共通網を用い「漂流するわれわれの船舶を直ちに北上させよ」と韓国側に要求したと、国家情報院は説明している。
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国家情報院の合同審問チームは北朝鮮住民を5~7人ずつに分け亡命意思を聞いた後、一行を意識して亡命の意思を示せない人がいる可能性に備え、別の場所を準備し1人ずつ意思を最終確認した。その後、板門店を通じ南北直通電話で送還方針を北朝鮮に通知し、北朝鮮は引き受け係が平壌を出発したとの返信を送ってきた。
北朝鮮に送り返された住民らが処刑されたという説について国家情報院は、確認できておらずその所在も把握できていないと答え、ハンナラ党議員らから「情報力の不在」ととがめられた。また、亡命の意思は個別確認が原則にもかかわらず、先に数人ずつ確認したという手順を指摘されたほか、北朝鮮からの船舶返還要求に回答しようと拙速な対応をしたのではないかとの批判も浴びたという。
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