大統領室侵入未遂の学生10人、拘束令状却下=韓国
大統領室侵入未遂の学生10人、拘束令状却下=韓国
韓国の大統領府である大統領室に侵入しようとした左派系学生団体「韓国大学生進歩連合」(大進連)のメンバー10人に対する拘束令状が9日、ソウル西部地裁で却下された。

 同裁判所のソン・ギョンホ(宋景鎬)令状担当部長判事は、同日午前10時から1時間ほど、会員に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を行った後、「集団的暴力行為を計画したり、実行しなかった」として、メンバー全員に対する拘束令状を却下した。

 宋部長判事は「被疑者らが犯行の経緯や内容、客観的事実関係を認め、今後の捜査と裁判に誠実に出席することも誓っている」とし、「彼らの年齢や職業、住居関係と刑事訴訟法による不拘束捜査の原則などを考慮すると、拘束の必要性を認めるのは難しい」と説明した。

 大進連のメンバーは6日午後1時ごろ、大統領室の前に集まり、「キム・ゴンヒ( 金建希)を特検しろ」などと訴え、検問所を突破しようとして警察に逮捕された。

 警察は16人に対して拘束令状を申請したが、検察はこのうち6人に対しては犯罪歴や年齢などを考慮して令状を請求しなかった。

 検察が令状を請求した10人は、共同建造物侵入、集会およびデモに関する法律(集示法)違反などの容疑を受ける。このうち一部には、警備をしていた兵士など公務員を負傷させた容疑(特殊公務執行妨害致傷)が適用された。

 一方、大進連の会員約30人は9日午前、裁判所前で記者会見を開き、「公正と常識は見当たらないのが韓国の現実だ。今日の午後には同志たちも釈放され、一緒にこの場に立つことができるようにする」と訴えた。

 警察は集示法に基づき、彼らが裁判所から100メートル以内の場所で集会ができないことを伝え、3回にわたり解散命令を出した。大進連が会見を終えた後で自発的に解散し、警察との衝突はなかった。
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