SMエンタテインメントに背任容疑、カカオが監査に着手=韓国
SMエンタテインメントに背任容疑、カカオが監査に着手=韓国
IT大手のカカオの取締役会傘下にある監査委員会が、法律事務所と共に同社傘下の大手芸能プロダクションSMエンタテインメント(以下、SMエンタ)を対象に、財務諸表監査を行っていることが明らかになった。背景には、SMエンタがカカオに買収された後、カカオの同意なく行われた投資と関連する背任容疑があるとみられる。

 これに先立ちSMエンタは昨年9月、同業の10xエンターテインメント(以下、10xエンター)のアーティストマネジメント事業本部を、22億ウォン(約2億4303万円)で買収した。当時はSMエンタの100%子会社、クリエーション・ミュージック・ライツが買収を行った。

 問題となるのは当時、10xエンター所属の芸能人は1人、保有する現金も312万ウォン(約34万円)で、負債がこれを8億ウォン(約8837万円)上回っていた点だ。それにもかかわらず、マネジメント権を30億ウォン(約3億3145万円)と評価し買収を進めたという。

 10xエンターの社内取締役の1人は、買収当時も10xエンターの代表取締役を務めていた。その人物は、SMエンタの創業者イ・スンマン(李秀満)前総括プロデューサーの解任をけん引した、チャン・ジェホ前SMエンターCSO(最高戦略責任者)の側近とされる。

 チャン前CSOと関連する経営コンサルティング会社や広告代理店は、数十億ウォンに上る契約金を受け取ったとされる。チャンCSOは、こうした疑惑が浮上した直後に辞任した。

 カカオによる監査は、こうした疑惑を確認するものとなる。

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