世界の投資銀行業界によると、欧州で日本の投資市場への関心が高まっている。これにともない、フランスのパリで5月に開かれるヨーロッパ最大のスタートアップ博覧会ビバテック(VivaTech)に日本が「今年の国」として選定される予定だ。
ビバテックはヨーロッパ、中東、アフリカなど世界各地の投資家が参加するスタートアップだけでなく、運用会社にとっても重要なイベントだ。毎年、今年の国を選定して特設ブースを作り、その国のスタートアップの技術力を世界に広報する機会が与えられる。韓国は昨年「今年の国」に選ばれている。
米中関係の悪化により中国市場から手を引いた米国の投資家もアジア・太平洋市場の新たな投資先として日本を挙げている。市場格付け会社のフィッチによると、米国の投資家が2019年から2022年まで中国の私募ファンド運用会社に投資した金額は半分以下に減少した。フィッチは「反面、日本の市場に中国から抜いた資本を投資しようとする米国の投資会社からの問い合わせが殺到している」と付け加えた。
日本に対する関心は韓国の投資会社にも見られる。昨年から韓国のベンチャーキャピタル業界の役員らは現地の市場調査を積極的に行い、審査役らも現地のスタートアップ企業を発掘中だ。日本の投資会社と協業するためにジョイントベンチャーの設立を検討したり、日本ファンド商品の発売や現地ベンチャーファンドに出資者として名乗りを上げた例もある。
このうち、日韓共同でのベンチャーファンドが設立される可能性が高まり、関心が集まっている。最近韓国は中小ベンチャー企業部傘下の韓国ベンチャー投資が管理する「グローバルファンド」の資金の一部を日韓共同ファンドに投入するため日本側に提示を行った。日本も政策金融機関の資金をファンドに出資する案を検討しているという。
韓国国内のベンチャーキャピタルのある関係者は「ことしKDB産業銀行が国内最大規模のスタートアップ博覧会である「ネクストライズ」で日本を特集するとの話も聞いている」と語り、「日本政府がさらに多くの外国人投資家を誘致するために、先端分野への投資支援パッケージの準備や投資構造改革の宣言を行なうなどしているため、投資環境がより一層良くなると考えている」と語った。
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