2023年11月21日、平安北道・東倉里にある西海衛星発射場から打ち上げられた偵察衛星「万里鏡1号」を搭載した新型運搬ロケット「千里馬1」(朝鮮中央テレビより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
2023年11月21日、平安北道・東倉里にある西海衛星発射場から打ち上げられた偵察衛星「万里鏡1号」を搭載した新型運搬ロケット「千里馬1」(朝鮮中央テレビより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官は26日の記者会見で、北朝鮮が昨年11月に打ち上げた偵察衛星「万里鏡1号」について、「(衛星が)仕事をしている兆候はない。(軌道を)回っているだけ」と述べ、同衛星が偵察任務を遂行していないことを明らかにした。

 韓国の軍当局は同衛星が地上を観測したり撮影した画像を転送したりする電波の信号は捉えていない。ただ位置信号は発信しているようだ。韓国政府筋は「北の衛星が地上の特定対象物を観測したり地上に通信したりする場合、ある程度は感知されるが、そのような兆候は全くない」と伝えた。そのため、軍当局は万里鏡1号について、宇宙軌道で正常に動くかどうかをテストするための衛星と判断している。

 北朝鮮の国家航空宇宙技術総局は昨年11月、万里鏡1号の打ち上げに成功したとして、12月1日から偵察任務に着手すると主張していた。同衛星は全長1.3メートル、重さ300キロ級で、解像度は3~5メートルと推定されている。地上の武器などを認識するためには1メートル以下の解像度が必要とされる。

 韓国軍当局は北朝鮮が今年、3機の偵察衛星を追加で打ち上げると予告しており、衛星の機能が向上される可能性があるとみている。高解像度センサーや関連技術がロシアから北朝鮮に移転される可能性も高い。

 申氏は「ロシアのプーチン大統領が公言した衛星関連技術が(北朝鮮に)渡ると予想している」として、北朝鮮が追加で衛星を打ち上げればどのようなロシアの技術が移転されたか判断できるとの認識を示した。


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