ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領のファーストレディであるキム・ゴニ(金建希)夫人が、自身のことで心配をかけて国民に申し訳ないとの意思を弁護士を通じて明らかにした。金夫人がこのように謝罪の意思を明らかにしたのは、ブランドバッグ授受事件以降初めてだ。しかし、金夫人側は検察の捜査で便宜の供与を受けたとの指摘には強く反論した。

金夫人の代理人のチェ・ジウ弁護士は25日、メイル(毎日)新聞のユーチューブチャンネルに出演し「これまで大統領夫人は国民に対していかなる立場も表明していなかったが、捜査を受ける前に調書には記載されていないが、検事らにもこのような件で会うことになり申し訳ない、また国民にも心配をおかけし申し訳ないと語っており、誠実に調査に臨んでいる」と述べた。チェ弁護士は「さまざまな政治的判断を経なければならず、謝罪をしたくても簡単に謝罪できる状況ではなかった」としながらも、「こういう気持ちが真心だということは必ず申し上げたい」と述べた。

ソウル中央地検は21日、ドイツモータースの株価操作事件とブランドバッグ授受事件に関して、ソウル市チョンノ(鍾路)区チャンソンドン(昌成洞)にある大統領警護室付属庁舎で、金夫人を非公開で取り調べた。ソウル中央地検は、警護上の理由で金夫人を検察に公開召喚する代わりに、非公開で捜査したと明らかにしたが、野党などではこれを「忖度された捜査だ」として批判している。イ・ウォンソク検察総長も翌日、「法の前に例外も、便宜も、聖域もないと申し上げているが、大統領夫人を調査する過程でこのような原則が守られず、結果的に国民との約束を守ることができなかった」と述べた。

チェ弁護士はこのような論議について「取り調べの場所を検察庁以外の場所としたことは避けられない選択であり、便宜の供与のためではなかったと」として「捜査に協力し、処罰規定もない事件で大統領夫人が直接対面調査まで受けたが、これが便宜の供与ということは私の立場では納得できない」と述べた。チェ弁護士は大統領夫人の忖度捜査に対する論議を「悪意のある炎上だ」とし「建国以来、大統領室で捜査に協力したことはない」と述べた。 チェ弁護士はチェ・ジェヨン牧師が大統領夫人に意図的に接近するためにブランドバッグを渡したとし「韓国の歴史で最も悪質な政治工作のひとつとして記憶される事件だが、実は私は政治的に利用しないでほしいと考えている」と述べた。

国会の法制司法委員会は25日、野党の主導のもとでブランドバッグ授受事件など大統領夫人をめぐる疑惑を明らかにするための特検法を制定した。
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