チャ・インピョ=10日、ソウル(聯合)
チャ・インピョ=10日、ソウル(聯合)
「おぼれている人を指しながら助けようと叫んでいる人に“あなたは左派なのか右派なのか”と質問することほど愚かなことがあるでしょうか」

チャ・インピョ の最新ニュースまとめ

映画『クロッシング』に主演したチャ・インピョは、この作品に対し一角で起きている政治性をめぐる議論をこのように比喩(ひゆ)した。
 
ソウル市内のホテルで10日に行われたインタビューに応じたチャ・インピョは、映画『クロッシング』が訴えているのは、脱北者らがかわいそうなので同情しましょうというのではなく、今この瞬間も餓死しつつある脱北者らが置かれた現実を直視しようというものだと説明しがら、「この映画が脱北者に対する関心を集める契機になれば」と話す。

26日封切りの『クロッシング』は、妻の病気治療のため国境を越え中国から韓国にたどり着いた北朝鮮住民のヨンスと、父親を探しに中国を経てモンゴルに向かう息子ジュニの運命のすれ違いを描いた。映画では脱北者収容所の残酷な現実を事実的に描写し、中国との国境地域をさまよう北朝鮮出身の浮浪者の悲惨な生活も見せた。

俳優としては異例だが、脱北ルートであるモンゴル国境地域のロケーション・ハンティングにまで参加し、撮影に入る2か月前から個人レッスンを受け咸鏡道の方言をマスターした。また、直接脱北者らに会って彼らの事情を聞く一方、関連資料を探し勉強もした。「脱北者から話を聞き、彼らが韓国に来るまでの過程でどのように死線をくぐり抜けてきたのか、どれだけ苦労したのかを感じることができた。特にモンゴルでの撮影では脱北者が直接経験した苦労を考えると胸がいっぱいになった」と振り返る。このように撮影で見て感じたことを直接書いた写真日記は、映画のホームページに10回以上にわたり連載され話題を集めた。

劇中の息子ジュニの年が実の息子と同い年の11歳だったため演技に熱中しやすかったというチャ・インピョは、「子どもたちの未来のためにも南北問題が早く解決されるべきだ」と思いを語った。
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