経済の専門家らは、今年韓国の経済成長率が2.4%に達すると予想している。内需の回復が遅れている中、輸出が成長をけん引するとの評価だ。また、物価上昇率は2.5%と予想している。

18日に韓国国内の証券会社のアナリストと経済研究所の研究員10人を対象にアンケート調査を行った結果、回答者の今年の経済成長率の予想値は2.4%(中間値)と集計され、3ヵ月前の調査での予想値(2.4%)と変わらなかった。

専門家らの成長率の予想値が横ばいになったのは、下半期の内需の回復が遅れるとみられているが、輸出の好調がこのような不振を相殺すると分析しているためだ。シンヨン証券のチョ・ヨング研究委員は「韓国銀行の基準金利の引き下げが遅れたことで当面は内需部門は不振になるとみられ、純輸出(輸出−輸入)は引き続き良好に推移するものと予想される」と述べた。未来アセット証券のミン・ジヒ研究員は「内需の回復傾向は遅れ、輸出の増加傾向も鈍化する」と予想している。

韓国開発研究院(KDI)は8日、韓国の経済成長率の予想値を下方修正した。今年の成長率を2.5%とし、前回の予想値(2.6%)よりも0.1%引き下げた。マイナス成長を記録した第2四半期の前期比成長率(マイナス0.2%)と内需の不振を反映して調整が必要だったとの判断だ。

経済協力開発機構(OECD)と国際通貨基金(IMF)は先月、韓国の年間成長率をそれぞれ2.6%、2.5%と提示した。アジア開発銀行(ADB)は2.5%と予想している。

韓国銀行は先月16日にオンラインに掲載した文書で、今年の経済成長率が5月の予想と同じ2.5%と分析した。下半期には内需が不振から脱出し、輸出部門の好調に支えられて安定的な成長傾向を見せると判断している。韓国銀行調査局のキム・デヨン調査総括課長は「下半期以降、景気は輸出の好調が続く中で、家計の実質所得の改善と輸出増にともなう企業の投資余力の増加などにより内需が徐々に好転し、緩やかな回復傾向を示す見込み」と述べた。

専門家らの今年の物価上昇率の予想値は2.5%(中間値)と集計され、3ヵ月前の予想値(2.6%)から下方修正された。高金利が長期化することで需要側の物価圧力を下げているため、物価が安定化していると判断している。

韓国国内の物価は安定的に推移すると予想されている。先月の消費者物価上昇率が前の年の同じ月に比べ2.6%を記録し、4ヶ月ぶりに鈍化傾向がストップしたが、これは一時的な現象に過ぎず鈍化の流れには変わりがないと評価している。

物価上昇率は今年の1月に2.8%に下がった後、2月から3月は3.1%に上昇したが、4月は2.9%、5月は2.7%、6月は2.4%へと上昇幅が縮小してきた。食料品やエネルギーを除いたコア物価は先月2.2%上昇し、前の月(2.2%)と横ばいに推移している。

iM証券のパク・サンヒョン専門委員は「物価は原油価格の急騰がなければ需要の鈍化などの影響を受けて安定して下降することが予想される」と述べた。キョボ(教保)証券のペク・ユンミン研究員は「インフレリスク要因が残っているが、物価上昇の鈍化傾向はより強固になるだろう」と見通している。

韓国銀行は物価上昇率が5月の予想値(2.6%)を小幅に下回ると見ている。キム課長は上の文書で「物価が安定して下降する傾向を見せているうえに、昨年の8月以降数ヶ月間にわたり国際原油価格と農産物価格が急騰したことによる基底効果も作用し、全般的に鈍化傾向を示すだろう」と予想している。韓国銀行のキム・ウン副総裁補もやはり2日の物価状況点検会議で「今後の物価上昇率はコア物価が安定して推移する中で、8月からは昨年の原油価格と農産物価格の急騰にともなう基底効果も大きく作用し、再び鈍化するものとみられる」と評価している。
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