空間設計は市民の提案とアイデアを土台に、公募により決定する。公募は9月に実施する。自由と平和を守るために朝鮮戦争に参戦した国連軍参戦勇士の献身をたたえ、韓国繁栄の基礎となった犠牲を記憶する国家象徴空間として造成し、広場を訪れる未来世代にもその意味を伝える。
市は具体的な象徴物やイメージ図は提示しなかった。自由や平和などの普遍的な価値を掲げて論争の余地を減らし、市民の判断を尊重する立場を示したものと受け止められる。
◇国家象徴空間造成への賛成意見が約6割
光化門広場国家象徴空間の造成計画は6月に発表された。
計画の柱は、光化門広場に高さ100メートルの太極旗(韓国の国旗)掲揚台と永遠の愛国と不滅を象徴する「消えない炎」を設置するというものだったが、太極旗が目立ちすぎて国家主義を連想させるという批判の声が上がった。掲揚台のイメージ図も周辺環境と調和していないと指摘された。
結局、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長が先月11日に記者会見を開き、計画を再検討すると発表した。
同15日から今月15日まで市のホームページを通じて市民の意見を募った結果、522件の提案が寄せられた。59%(308件)が国家象徴空間造成に賛成した。反対が40%(210件)、その他が1%(4件)だった。
国家象徴空間に適した象徴物としては、太極旗が215件(41%)で最も多かった。次いで韓国の国花のムクゲ(11件)、国章と国璽がそれぞれ2件、国歌「愛国歌」が1件などとなっている。
◇来年9月の完成目指す
ソウル市は全体の世論に基づく国家象徴空間造成が必要だと判断している。新たなキーワードとして「自由」と「平和」を提示した。「光化門広場に具現しようとする価値は人類普遍の価値」だとし、「肌の色も国籍も異なる全世界の勇士たちが共に献身して今日の大韓民国を存在させた自由と平和の価値をテーマに選択した」と説明した。
▼象徴空間の意味▼市民との意思疎通▼デザインの多様性および最先端技術の組み合わせ――の三つに焦点を合わせて、市民の共感を得られる空間造成を本格的に推進する。参戦勇士の崇高な犠牲をたたえる意味を込めつつ、世界の人々とコミュニケーションを図る楽しさを与える広場に生まれ変わらせるという構想だ。
12月に基本設計と実施設計に着手し、来年5月の着工、同9月の完工を目指す。
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