「5歳児が窒息死」…CCTVにはテコンドー館長が秒単位で暴行する様子＝韓国

自身が運営していたテコンドー道場で5歳の子どもを虐待し死亡させた館長が初公判で故意性を否認した中、死亡した子どもの遺族がテコンドー道場のCCTV（防犯カメラ）映像を確認し直接記録した内容が公開された。

27日YTNは30代の男性、A被告が運営するテコンドー道場で死亡した5歳のB君の遺族がテコンドー道場のCCTV映像を確認し当時の状況を分、秒単位で記録したと報道した。

A被告はことし7月12日、キョンギド（京畿道）ヤンジュ（楊州）市のテコンドー道場でB君を巻いてあったマット（高さ124センチメートル、穴の直径約18～23センチメートル）に逆さの状態で入れ、27分間放置し死亡させた容疑を持たれている。

CCTVを確認した遺族らは、「先月12日午後7時4分、プレイルームに入って来たA被告がB君の顔を足で蹴り、手で顔を殴ろうとし、B君は顔色が変わった」と記した。

A被告はすぐにB君の上衣をつかんで引っ張り、繰り返し股裂きをした。そしてB君の額と顔、背中を殴った後、頬をつかんで額を強く殴った。

遺族らは、「秒単位で暴行が続いた」と話し、A被告の虐待はプレイルームの外でも続いたと主張した。

そして、「A被告がB君の手をつかんで回し別の子どもとぶつかると、立ててあったマットにB君をぶら下がらせた」、「B君が落ちると、ひっくり返してマットに足の甲をかけ、その後巻いてあったマットにB君を頭から入れた」と当時の状況を伝えた。

B君をマットに入れたのはCCTVの記録上、午後7時9分22秒で、B君をマットから出し始めたのはそれから約27分が過ぎた7時36分4秒だった。B君の顔が青く変わった状態になり、人工呼吸をしたものの、すでに遅かった。

その後、病院に運ばれたB君は、それから11日後に死亡した。

検察はA被告に殺害に対する未必の故意があったとみて、児童虐待致死ではなく死刑・無期懲役または7年以上の懲役に処することのできる児童虐待殺害罪を適用した。

当時、B君が「出してください」と叫び、現場にいた別の道場師範もB君を出すべきだと建議したものの、A被告はこれを拒絶したということと、館長室内に設置されたリアルタイムのCCTV画面を通じB君の状態を確認できたにもかかわらず長時間にわたりマットの中に放置した事実があるという理由からだった。

しかしA被告はきのう開かれた公判で、「普段から親しくしていた子どもにいたずらとしてした行為だった」とし、検察側の主張を認めなかった。

A被告側は検察が主張する未必の故意の部分については争いの余地があり、客観的な事実については認めるという趣旨の意見書を裁判部に提出した。次回の裁判は10月8日に開かれる予定だ。