年度別の外国人直接投資額の推移
年度別の外国人直接投資額の推移
今年に入って日本や中国の企業を中心に、韓国への投資が急速に増加している。半導体やバイオテクノロジーなどの世界的先端産業のサプライチェーン再編の動きの中で、韓国が主要な投資拠点として評価されている。

産業通商資源部は2日、今年の第1四半期から第3四半期の累積外国人直接投資額が251億8000万ドル(約3兆6800億円)に達したと明らかにした。これは前年比5.2%増で過去最高の額だ。

特に、日本と中国からの投資が大幅に増加した。日本からの投資額は前年比412.7%増の46億9000万ドル(約6860億円)で過去最高額を記録した。中国からの投資額も45億7000万ドル(約6690億円)と前年比316.3%の増加となった。

米国と中国が先端産業の覇権をめぐって争う中で、相対的に安定的な投資先を探す外国人投資家が集中したものと分析されている。同じ期間に、先端産業の自国への投資を誘致するために、大規模なインセンティブと規制を並行して行っている米国の国内投資は31億2000万ドル(約4560億円)で、前年比39.9%減少した。欧州の域内投資額も39億5000万ドル(約5780億円)で前年比1.4%減少した。

業種別では、製造業の投資額が前年比36.4%増の123億1000万ドル(約1兆8000億円)で、全体の外国人直接投資額の増加を牽引した。サービス業(119億5000万ドル/約1兆7500億円、マイナス13.3%)とその他の業種(9億3000万ドル/約1360億円、マイナス18.2%)は減少した。製造業の中でも、先端産業が含まれた電気・電子(45億1000万ドル/約6600億円、プラス35.9%)と機械設備・医療精密(16億6000万ドル/約2430億円、プラス128.5%)の外国人直接投資額の増加が目立った。製造業の外国人直接投資額の勢いを反映するように、タイプ別にも工場の新設・増設などのための投資が189億3000万ドル(約2兆7700億円)と前年比12.8%増加し、全体の4分の3以上を占めた。 買収・合併(M&A)投資申告額は62億6000万ドル(約9160億円)と12.7%減少した。

資金別では、外国企業が韓国法人に資金を貸す形の長期借款の増加が目立ち、前年比61.2%増となった。新規投資額も前年比8.1%増えた。ただし、韓国法人の株式を取得したり、利益剰余金を再投資する方式の増額投資は2.5%減少した。

第1四半期から第3四半期に申告された投資額のうち、126億9000万ドル(約1兆8500億円)は首都圏に、45億6000万ドル(約6670億円)は非首都圏に投資された。残りの3分の1(79億3000万ドル/約1兆1600億円)はまだ投資地域が決まっていない。依然として首都圏への投資が集中しているが、投資地域が確定した外国人直接投資額だけを考慮した場合、非首都圏への投資比重が昨年の第1四半期から第3四半期の23.7%から今年の第1四半期から第3四半期には26.4%に増加した。

産業通商資源部の関係者は「中東情勢の悪化と米・中摩擦にともなう地政学的リスクにより、世界の外国人直接投資額が2年連続減少していたが、韓国への投資額は過去最高の実績を記録し、安定的で魅力的な投資先として世界の企業の投資を引き出していることを表す結果」と述べ、「特に半導体やバイオテクノロジーなど先端産業と素材・部品・設備に対する投資が急速に増えているため、国内の先端産業のサプライチェーン安定化と経済安保の強化に役立つものと期待している」と述べた。
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