慶尚北道のある消防署の夕食(写真=ハン・ビョンド議員室)
慶尚北道のある消防署の夕食(写真=ハン・ビョンド議員室)
一部の消防隊員の1食あたりの食事費が3000ウォン(約331円)程度との調査が出て、物議を醸している。主に4000ウォン(約441円)台で販売されているコンビニエンスストアの弁当の水準にも及ばないためだ。

4日、国会行政安全委員会所属の共に民主党のハン・ビョンド議員室が消防庁から提出を受けた資料によると、テグ(大邱)のA消防署の場合、1食の給食単価が3112ウォン(約343円/副食費基準)であることがわかった。キョンサンナムド(慶尚南道)のB消防署は3852ウォン(約425円)、チョルラブクト(全羅北道)のC消防署は3920ウォン(約433円)だった。

チョルラナムド(全羅南道)のD消防署、カンウォンド(江原道)のE消防署、ウルサン(蔚山)のF消防署、ソウルのG消防署は1食の単価が4000ウォン(約441円)台と確認された。これは全国241の消防署のうち、地域別の給食単価を調査した結果で、地域平均とは開きがある。給食単価のうち、副食費だけの単価や、人件費と副食費を全て含むなど基準もそれぞれ異なる。

コンビニエンスストアの弁当は主に4000ウォン台で販売されている。これを考慮した場合、一部の消防署の食事の1食の単価はコンビニエンスストアの水準にも及ばないのだ。ソウル市の公立高校の無償給食の単価は5398ウォン(約596円)、ソウル市の欠食懸念児童の給食単価は9000ウォン(約994円)で、これと比べても非常に安価となっている。

消防官の給食の実態は2015年にも提起されている。当時、プサン(釜山)の中古車ヤードで一晩中火災の鎮圧に当たった消防士らが、煤にまみれた姿でカップラーメンを食べて空腹を満たす姿が物議を醸し、処遇改善の声が上がった。しかし、あれから10年が過ぎたにもかかわらず、依然として消防士らの食事は劣悪なままだ。

消防士の給食単価が低い理由は、公務員の定額給食費(14万ウォン/約15460円)が一般行政公務員と同じだが、食事回数が異なるためだ。一般行政公務員は20食(1日1食)ベースで1食の単価が7000ウォン(約773円)だ。一方で、3交代で勤務する消防公務員の場合、30食(1日3食)ベースで4666ウォン(約515円)だ。

この給食費には栄養士や調理師の人件費なども含まれている。これに対し、一部の消防署では栄養士を最初から配置していない。全羅南道地域の消防署には栄養士が全くおらず、全羅北道・慶尚北道・チェジュド(済州島)の消防署には栄養士がそれぞれ1人しか配置されていない。

全国の18の市や道のうち8か所で条例を根拠に副食費や人件費などの給食費を補助しているが、支援の範囲は地域ごとに異なる。一部の地域では条例がなかったり、条例があっても補助を行っていない。

ある議員は「消防庁は勤務者に対する定額給食費の引き上げについての議論をすべきだ」と述べ、「市・道ごとの給食体系の全数調査および条例の制定を通じて、給食の共通化推進を検討する必要がある」と強調している。
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