2月の一審判決では、合併は李被告の経営権継承や支配力強化だけが目的でなく、全体として不当と見なすことはできず、合併比率が不公正だったため株主に損害を与えたと認めるだけの証拠はないとして、無罪が言い渡された。
二審で検察は「この事件で被告が傷つけたのは韓国経済の正義と資本市場の根幹を成す憲法的な価値」だとして、「合併当時、株主の反発で合併が不透明となり、合併への賛成が国益のためだと株主を欺いた」と指摘。「免罪符が与えられれば支配株主は躊躇(ちゅうちょ)なく違法(な手段)や便法を動員し、利益に合致する方向で合併を推進するだろう」と強調した。
李氏はサムスングループ傘下の第一毛織とサムスン物産の合併を巡り、最小の費用で経営権を安定的に継承し、自らのグループ支配力を強化するため不正な取引や株価操作、不正会計などに関与したとして、資本市場法違反や背任のなどの罪で2020年9月に起訴された。
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