家宅捜索が行われている「国民の力」の本部=27日、ソウル(聯合ニュース)
家宅捜索が行われている「国民の力」の本部=27日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏が2022年6月の国会議員補欠選で与党「国民の力」の公認候補選びに不当に介入したとされる疑惑や世論調査会社「未来韓国研究所」の違法な世論調査に関する疑惑を巡り、疑惑の中心人物で政治ブローカーとされるミョン・テギュン氏を捜査している検察当局が27日、国民の力の本部を家宅捜索した。これら疑惑を巡る捜査対象が広がる可能性がある。

 検察は政治資金法違反の疑いで逮捕された国民の力の金映宣(キム・ヨンソン)前議員が党公認候補に選ばれた22年の補選や24年の総選挙に関する資料を確保する必要があると判断したもようだ。検察は資料の提出を要請したが、同党が拒否したことを受け、強制捜査に乗り出した。

 金映宣氏の会計責任者だったカン・ヘギョン氏は今年9月、国会に証人として出席し、22年の大統領選でミョン氏が当時国民の力の候補だった尹大統領に有利になるよう違法な世論調査を行い、その見返りとして金映宣氏が補選の公認候補に選出されたと主張した。また、公認候補選出に金建希氏が介入したとの疑惑を提起した。

 最大野党「共に民主党」は今年10月末に記者会見を開き、22年の補選の党公認候補を発表する前日であり尹大統領就任前日の22年5月9日、尹大統領とミョン氏が行った通話の内容を公開し、尹大統領が公認候補選びに介入した疑惑があると主張した。通話では尹大統領がミョン氏に対し、「党内予備選の時から頑張ってくれたから(公認候補は)金映宣にしてやれと言った」と述べている。


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