失敗を許容する傾向強まる科学界、失敗研究所を創設・失敗学会を開催も=韓国
失敗を許容する傾向強まる科学界、失敗研究所を創設・失敗学会を開催も=韓国
韓国科学技術研究院(KAIST)で失敗研究所が発足した。失敗を学問的に研究・共有することで研究の改善に取り組んでいる。

KAIST失敗研究所の「2022年KAIST失敗認識調査」によると、学部生の10人中8人、大学院生の10人中7人が「失敗した時、自身が十分な能力を持っていないのではと不安になる」と答えた。

一方で最近、科学界に変化が起こり始めている。例えば量子通信技術に必要な光子が極低温でのみ生成される問題を解決するため、常温で実現可能な技術開発が進んでいる。これは既存の慣行を破る試みで、失敗を許容するアプローチだ。

韓国研究財団のチェ・ヨンジン限界挑戦戦略センター長は「研究結果の成功・失敗だけでなく、中断という概念を導入し研究者が難易度の高い研究に挑戦できるよう奨励することが大事。研究課題が中断しても、その副産物を活用したり後の成果につなげられるよう支援する」と述べた。

失敗研究所は、毎年開催してきた失敗学会を韓国の四大科学技術院だけでなくテドク(大徳)研究開発特区などに拡大し、失敗を許容する文化を広げていく計画だ。

イ・ジョンモ国立クァチョン(果川)科学館長は「いつかは成功できるという点で、失敗は重要な経験だ」と話している。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 101