やや興奮が収まった後、キム監督は「銅メダルが目標で、金メダルは考えもしなかった」と打ち明けた。全体的な実力差はかなり縮まったものの、依然としてキューバ、米国、日本が韓国よりも一枚上だと考えていたためだ。その差を埋められるのは選手のチームワークだけだと考え、常に「野球はチームでするものだ」と繰り返してきた。
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1試合、2試合と辛勝を重ねながら選手のチームワークが強まったのを見て取り、「ひょっとしたら」という期待を抱き始めた。特にチン・ガプヨンとイ・スンヨプが、負傷や打撃不振で苦しんでいたときにも後輩のために大黒柱役を務めているのを見て、期待以上の成績を上げられるかもしれないとの希望が出てきた。
キム監督は、キューバのような強豪に勝つために野球の常識を捨てるという作戦に出た。ノーアウト一塁のチャンスが来ても、安全なバントではなく強攻を指示した。「基本から脱却し変数を与えたかった」というキム監督は、「チャンスでバントを指示すれば結果が悪くても監督の責任は問われないが、わたしはそういうのが嫌いだ。叩かれる覚悟で強気の攻めを指示したが、運が良かった」と振り返った。
ユン・ソクミンやチョン・デヒョンのコンディションが100%でないと見て、決勝は最後までリュ・ヒョンジンに投げさせる考えだった。9回の裏、1アウト満塁の状況でチョンを投入するしかなかったことについて、「併殺打を引き出せなければ負けると思った」と話している。チョンの併殺打で優勝が決まり、スタジアムの真ん中で選手から胴上げされていた瞬間も、キム監督は「夢を見ているのでは」と思ったという。
今後も代表チームの監督を引き受けるかとの質問には断言を避けた。「戻ればひとまず所属チーム(斗山)のためにベストを尽くしたい。ワールド・ベースボールクラシックが開かれる来年3月は転地訓練期間なので個人的に代表チームに没頭したいが、今は話せる段階でない」と話している。
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