光州地方裁判所は27日、交通事故処理特例法違反の疑いで起訴されたA氏(70)に対して無罪を宣告したと明らかにした。
A氏は2023年10月8日午後1時23分ごろ、光州市光山区松汀洞の交差点で自身が運転するタクシーで横断歩道に突っ込み、3人を死亡させた疑いで裁判にかけられていた。
彼は赤信号時に交差点に進入して乗用車と衝突した後、横断歩道に突進した。
捜査過程でA氏は、電気自動車の急発進現象により車を制御できなかったと主張したが、警察は車の制動装置の作動履歴がなく、特に欠陥も発見されなかったため、運転者の過失と結論づけた。
しかし、裁判所の判断は異なっていた。
裁判所が証拠として採用した車の事故記録装置(EDR)の情報によると、タクシーの速度は事故発生5秒前に時速37キロであったが、衝突時点で88キロに増加していた。
また、エンジンの回転数(RPM)は事故5秒前に2900~3000であったが、3秒前に3300、2秒前に4500、1秒前に6000、0秒前には6900と急増した。
加速ペダルの変位量は5秒前に12%だったが、1.5秒前から0.5秒前までは「フルアクセル」とされる99%に達し、0秒時点では67%であった。
裁判所は「事故発生3秒前から車の速度とエンジン回転数が異常に増加しているが、長期間タクシーを運転していた被告人が誤って3秒以上もブレーキペダルの代わりにアクセルペダルを強く踏み続けた可能性は低い」とし、「事故発生5秒前から3秒前まで速度が時速37キロ~40キロ程度であり、強くブレーキペダルを踏む必要はなかったと考えられる」と判断した。
さらに、「当時、乗客が『事故発生前に突然排気音が大きくなり、速度が上がり、車が前に飛び出すように進んだため急発進だと思った』と証言していることなどを考慮すると、被告人の過失で事故が発生したと断定するのは難しく、これを認める証拠もない」とした。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 104