夜も燃え広がる大邱の山火事=28日、大邱(聯合ニュース)
夜も燃え広がる大邱の山火事=28日、大邱(聯合ニュース)
【大邱聯合ニュース】韓国南東部の大邱市北区で28日午後2時ごろ発生した山火事は強風にあおられ、日没後も被害が広がっている。消防当局などは夜間の消火が困難なヘリコプターを撤収させて、住宅地への延焼を防ぐための人員を数百人配置するなど懸命の消火作業を続けている。

 山林当局は山火事の非常対応レベルを最も高い3段階に引き上げ、日中はヘリ29機、約740人以上を動員して消火活動にあたった。

 山火事対応の3段階は予想被害面積が100ヘクタール以上、平均風速が秒速11メートル以上、鎮火に48時間以上かかると予想される場合に発令される。

 消防庁も山火事が民家のある方向に広がったことを受け、午後4時すぎに国レベルで消防力を火災現場に投入する必要がある場合に出す「国家消防動員令」を発令した。

 ただ現場は、乾燥警報が出されているうえ最大瞬間風速が秒速15メートルに達する強風が吹いているため火の手は瞬く間に東に数キロへと広がった。

 当局によると、午後8時時点で山火事の影響を受けた面積は約151ヘクタールで、鎮火率は約19%にとどまっている。

 山火事が周辺地域に広がっていることを受け、当局は近隣の住民に小学校などに避難するよう要請。呼び掛けにより900世帯の約2200人が避難した。これまで人的被害は発生しておらず、建物への被害も確認されていないという。

 各地で交通規制も行われている。一般道のほか、煙の影響を受けた京釜高速道路の北大邱インターチェンジ(IC)では午後4時に上り線、下り線両方を閉鎖した。

 韓国では先月に同じ南東部の慶尚北道で過去最悪の約10万ヘクタールに被害が出た山火事が発生したばかリ。


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