ソン・ダムビ=(聯合ニュース)
ソン・ダムビ=(聯合ニュース)
韓国歌手ソン・ダムビが昨年リリースした『ミチョッソ』は、多くの芸能人が公演やバラエティー番組でパロディーを歌うほど大ヒットした。多くの女性タレントが、100万ウォン(約7万円)ほどをかけて制作した赤いチェック模様の衣装と、ダンスに使う金箔(きんぱく)紙を貼ったいすを頻繁に借りていた。放送局では芸能人に“ソン・ダムビのパロディー禁止令”を出すまでになった。

ソン・ダムビ の最新ニュースまとめ

1日数千人だったソン・ダムビのミニホームページ訪問者数も今や1万人を超える。MBC番組<日曜日、日曜日の夜に>のコーナー<私たち結婚しました>への出演で、中年主婦にまで顔を知られるようになった。ファッション、酒類、ピザの広告に出演中で、間もなく飲料、携帯電話の広告もお披露目される。

前作がこれほど好評を博したため、1stフルアルバム『タイプB』をリリースするにあたっての彼女の悩みはいつにも増して深かった。先ごろインタビューに応じたソン・ダムビは、音楽、衣装、ダンス、ヘアスタイルなどは“80年代レトロ”をコンセプトにしているが、大衆に受け入れられるかどうか心配で眠れなかったと打ち明けた。タイトル曲『土曜日の夜に』の初放送時にはすごく緊張したという。「1980年代のマドンナの感じを生かしてみたかったんです。ただ、わたしだけのスタイルで再解釈しようと未来的な雰囲気も加えました。セクシーな感じも出さなきゃいけなかったし」

2007年にデビューしたが、突然ブレークしたわけではない。1stシングル『Cry Eye』と、1stミニアルバム『Bad Boy』の売り上げは振るわなかった。デビュー時から“女性版Rain(ピ)”として注目されただけに、一躍脚光を浴びられず焦りも大きかった。それでも音楽関係者らは、「ソン・ダムビは必ずブレークする」と口をそろえていた。

「当時は複雑な心境だったが希望は捨てなかった」とソン・ダムビ。新曲を発表するたびに悩み続け、音楽とダンスに変化をつけた。『Cry Eye』ではヒップホップにボーイッシュなクランプダンスを披露し、『Bad Boy』の時から少しずつ変化を与え、『ミチョッソ』でエレクトロニック曲に女性らしくセクシーなダンスを取り入れた。

『ミチョッソ』を手がけた作曲家と再び手を組み発表した『土曜日の夜に』は、1980年代のシンセサイザーとドラムソースを取り入れ時代の雰囲気を生かした。衣装も大きな肩パッドを入れレトロに仕上げ、真珠をぶら下げるなどゴージャス感を出した。長い付けまつげに ビビッドな口紅も印象的だ。

今回のフルアルバムにはタイトル曲のほか、ユン・ミョンソン作曲の『ゆっくり忘れること』、<Love Holic (ラブホリック)>出身のチソンが作曲した『2番目でも』の新曲3曲が収録されている。

一部ネットユーザーによる「歌唱力不足」との指摘に対しては、幅広い音域を消化するにはまだ力が足りないが、いつかはコンサートでバラードなどさまざまなジャンルの曲を歌い、そんな批判をかわすつもりだと語った。「頭のてっぺんから足元まで評論してくれるファンもいます。ありがたい一方、寂しい思いもします」

だが、好評であろうが悪評であろうが、関心を集められるようになっただけでありがたいと話す。そんな周囲の指摘が放送終了後、練習スタジオに向かわせる原動力のひとつだからだ。

ことしは本格的にドラマにも出演する予定だ。現在、6月から放送予定のドラマへの出演を検討している。お嬢様、明るい性格のキャリアウーマン役などのオファーがあるという。「明るいキャラクターを演じてみたいですね。遅くもなく、早くもなく、地道に段階を踏んでいるようで幸いです」
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