EPIK HIGH の最新ニュースまとめ
「富と名誉を求めるなら、こんなばかばかしいことはやらなかったでしょう」とメンバーら。スタッフの給料だけ考えても“美しい実験”で終わるかもしれない。だが、「これまでアルバムをリリースするたびに購入してくれた、顔も知らないファンの名前を知りたかったし、直接コミュニケーションしたかった」と口をそろえる。
流通業者を介するよりアルバム販売量が急減するため、成功するかどうかが疑問だった。本とアルバムをセットにしたため、値段が高くなったのが問題となったが、直接販売すれば流通マージンを減らせると考えた。メンバーのタブロは「流通業者に依頼すると4日間で4~5万枚が売れていたが、現在は以前のようにはいきません。でも期待以上の反応です」と説明した。
メンバーらはソウル・瑞草区にレーベル<Map the Soul>本部を構えた。数億ウォンの契約金に加え収益を10対0にするからと、マネジメント契約の話を持ちかけた事務所もあったというが、タブロは事務所を移して大金を得た周りの同僚が幸せに見えなかったと話す。金をもらった分だけ拘束されるためだ。今は稼ぎはよくないが、外部の干渉がないためメンバー同士のトラブルもなく、「完璧に自由」だと満足感を示した。
歌手とファンが直接コミュニケーションを取るという意図の通り、メンバーらはそれぞれ“ジョーカー”(TABLO/タブロ)、“ナポレオンダイナマイト”(DJトゥーカッツ)、“コム”(ミスラ・ジン)というハンドルネームを使いウェブサイトで活動する。ファンが曲について気になる点を書き込めばリアルタイムで答えるほか、チャットをしたり、ブログに写真を掲載したりもする。
メンバーらは海外販売にもインターネットを利用する。米アップルのオンラインミュージックストア<iTunes>と契約し、全世界にブックアルバムの音源を公開すると、ウェブサイトには米国、ノルウェー、ギリシア、インドなどからファンの書き込みが相次いだ。タブロは「インターネットがなくなれば今回のプロジェクトは終わり。本当はインターネットが嫌いでしたが、最近は毎日ネットの世界で暮らしています」と笑った。
本のテーマは“創作”で、アルバムの始まりから完成までを段階別に記録した。エッセーや写真、ノートを通じ“創作者”であるメンバーがインスピレーションを得て作品にしていく過程を盛り込んだ。3人の書いた文をタブロが英語に翻訳し、2カ国語で構成されている。
アルバム収録曲は1stアルバムのころの雰囲気に戻り、テーマがやや重く、メロディーも大衆的なカラーが薄まった。「ファーストアルバム戻ったということは、だめになるかもしれないという意味でしょう(笑)。最近のヒップホップはダンス音楽と区別できないほどジャンルが変形していますが、僕たちにも責任があります。以前よく聴いた正当派ヒップホップが少なくなっているだけに、僕たちがやってみたいと思いました。新しいものではなく、昔のものをもう一度上手に作る作業でしたね」(TABLO)。
英語バージョンも収録したタイトル曲『Map the Soul』は自然、愛、信頼など消え去ることのない重要なものを歌っている。ラジオやテレビで聞きなれない単語を並べ、それらを使って作詞した。
「たくさん公演することが目標」という<Epik High>は、今月から日本や米国でツアーを展開する。26日に神戸、28日に東京で公演を行い、5月2日のソウル公演を経て、同月にニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトルなどめぐる。
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