インタビューに応じるキム・ヨナ=17日、パリ(聯合ニュース)
インタビューに応じるキム・ヨナ=17日、パリ(聯合ニュース)
【パリ18日聯合ニュース】フィギュアスケート2009~2010シーズンGPシリーズ第1戦・フランス杯の女子シングルで歴代最高の210.03点で優勝したキム・ヨナが、強心臓ぶりを発揮した。
 
大会を終えた18日(韓国時間)、報道陣から総評を求められたキムは「ミスがあったにもかかわらず最高点が出たことで、この先、もっと高い点数をもらうことも可能だという気がした」と答え、220点台への期待もうかがわせた。
 
キムはフリーで、エッジが氷にひっかかりジャンプのタイミングを逃し、トリプルフリップを跳べなかった。観衆は期待外れのため息をもらしたが、キムは崩れることなく、むしろ女子シングルフリー最高点の133.95点をマークした。ミスをしても心理的に早く立ち直り、プログラム全体に影響を与えないのがキムの強さだ。「昔はミスをするとあわててしまい足まで震えたものだが、経験を積むうちに自然に克服した。今はミスをしても、残りの演技要素を上手くこなせば点数に影響ないないと確信している」と語る。心の中では緊張していても、わざと自信のある表情を浮かべるし、準備が十分できていれば緊張もしないとあっさり。スポーツカウンセリングも一度も受けたことがなく、スポーツをするにはぴったりの性格のようだと笑い流した。
 
キムは3月の世界選手権で女子シングル初の200点台をマークしたのに続き、今大会で記録を自ら更新した。「大会のたび、名残り惜しさがあるほうが、さらに発展するチャンスになる。トリプルフリップにチャンレンジすらできなかったのは今回が初めて。おもしろい経験だった」と余裕のコメントで、ミスにも多くの言い訳をしない。
 
今季を最高点で始動したキムに、ファンはそれがプレッシャーになるのではないかとも心配する。キムも、通常はシーズン後半で点数が上がるため、この大会で200点を超えるとは想像しておらず、ショートプログラム(SP)も70点台をかろうじて超えたと思うとした後、「正直言えば負担もあるが、今は点数を気にするよりは、わたしがすべき演技をきちんと見せることが最も重要」と述べた。常にその前の大会くらいの点数がもらえればと思い、実際に2月の4大陸選手権以降は点数が上がり続けているものの、あまり欲は出さないようにしているのだという。
 
一方、今季のSPは音楽に関心が集まっていた。映画「007」シリーズのテーマ曲は男子選手がエキシビジョンなどで使う程度で、キムがどう仕上げてくるかが注目された。結果は大成功。SP歴代最高には0.04点及ばなかったはいえ、76.08点の高得点で、衣装と振り付けが見事な調和だったという評価が相次いだ。
 
SPについて、キムは「ラストの銃を撃つ振り付けは何か物足りない気がしていた。黒いマニキュアを塗ったのがポイントになり、ずっと良くなった。小さなことひとつでもムードを変えられる」と、満足そうな表情を浮かべた。
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