チョン・ヒョンゴン、パク・ホギョンの両研究員は「国際社会の対北朝鮮経済制裁の効果分析」と題した論文で、2006年8月のミサイル発射、同年10月の核実験後に採択された国連決議1695と1718の効果を分析した。この2回の制裁は、ミサイル関連製品・材料・技術が北朝鮮に入らないようにし、北朝鮮に対する大量破壊兵器関連の装備・部品・技術の提供や通常兵器の販売、ぜいたく品の輸出を禁じるほか、北朝鮮の貨物検査規定などを内容としていた。
論文は、2回の制裁は北朝鮮の輸出入に影響を与えることが出来ず、制裁としては効果がなかったと述べた。あらゆる推定方法を用いて分析したところ、北朝鮮からの輸出は制裁措置後にむしろ増加したという。特に、「社会主義を経験した経済圏より、非社会主義経済圏への輸出のほうが大きく増えたことが分かった」と指摘した。また、制裁措置後に北朝鮮が輸入が減少したという論文の仮定も、実証分析の結果、意味ある結果を見出せなかったとした。
論文は、制裁が効果を発揮できなかったのは国連の全加盟国の賛同を誘導できなかったためだが、全加盟国を賛同させるのは実質的に難しいと分析している。6カ国協議の積極的な活用や、主要20カ国・地域(G20)の参加誘導などを代案として提示した。6カ国協議参加国の場合、北朝鮮の貿易量の7割近くを占めており、制裁効果も大きいと説明した。
韓国は対しては、北朝鮮核問題の当事者として核兵器への反対給付を提供する準備が必要だとし、「南北レベルの制裁よりは、6カ国協議や国連安保理レベルでの制裁に参加する方法を選択すべき」と述べた。
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