11日にトレーニング先のカナダ・トロントを出発したキムは、車で7時間かけ移動したにもかかわらず余裕のある笑顔で現れ、現地の宿泊先で記者団の質問に答えた。
キムはまず、「(先月出場した)GP第1戦はとても良い成績(210.03点)で終えられ、今大会にファンの関心も大きいと承知している。正直、負担だが、いつもの通り、緊張を緩めず気を楽にして大会に臨む」と語った。記録更新など点数のことはひとまずおき、常に同じ心構えで自分のプログラムにだけ集中すれば良い結果がついてくるだろうと、落ち着いた受け答え。現在のコンディションについては、車での移動はむしろ飛行機より楽で、時差への適応も必要なく、とても良い状態だと笑みを浮かべた。
第1戦ではフリーで3回転フリップに失敗している。今大会では大きなミスなくこれまで通りきっちりとこなしたいと言い、「200点台を維持することが最上の目標」とした。
今季はキムの独走態勢ともいえる状況だ。キムは「オリンピックシーズンのため、ほとんどの選手がプレッシャーでストレスをため、緊張しているようだ。誰が一番早くプレッシャーを振り払い集中力を発揮できるかが重要」と話す。バンクーバー五輪までまだ時間が残っており、他の選手も十分に準備してくるだろうと、あくまで緊張を緩めていない。ライバルと競い合う状況のほうが自分にとってもいいとする一方で、「どんな状況にぶつかろうとも動じず、常に同じ気持ちを維持することが大切」と繰り返した。
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