オ・マンソク(右)とイ・ジフン=(聯合ニュース)
オ・マンソク(右)とイ・ジフン=(聯合ニュース)
【ソウル14日聯合ニュース】ミュージカル『我が心のオルガン』が、16日にソウル・芸術の殿堂で初日を迎える。2008年の初演で主人公カン・ドンスを演じた俳優オ・マンソクは今回は演出を手掛け、昨年の舞台でドンスを演じた俳優で歌手のイ・ジフンは、同じ役に再び挑む。けいこ場につめる2人に話を聞いた。

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 『我が心のオルガン』は、山村の学校に赴任した新米教師ドンスと、遅くなって勉強をし直す16歳の教え子でドンスに恋心を抱くホンヨンの物語。

 オ・マンソクは「2007年夏に初めて台本を手にした瞬間、この作品とは深い縁になるだろうと思った」という。昨年の舞台は観客として見守ったが、興行成績が期待に届かず残念で、苦労して作り上げた創作ミュージカルがつぶれてはならないのに、と心配になった。自分が考える方向に持っていけばどんな結果になるだろうかなどと考えていたところ、演出のオファーをもらったと説明した。

 彼が見るところ、この作品は4年越しでさなぎのまま。チョウに生まれ変わる苦しみはこれからで、そのため演出でも悩みはつきない。作品が変わる過程は、劇中のドンスとホンヨンの成長ドラマと重なるとした。

 演出は2008年のミュージカル『楽しい人生』に続き、これが2作目。演出は自分に合っており、楽しいという。出演中のドラマ『みんな一緒にチャチャチャ』の撮影が終われば、このけいこ場に駆けつける。「本業は役者だが、必ずしも演技しかすべきでないとは考えない。俳優としても、ミュージカルや演劇だけに出るという考えはない」とオ・マンソク。演技と演出を行き来すべきというのが彼の考えだ。

 イ・ジフンもこれにうなずき、「さまざまなジャンルが、すべて糸のようにつながっている気がする。ジャンルが異なっても、感情的な部分で見る人に歩み寄ることができる」と語った。先の話になるが、機会があれば演出もしてみたいという。

 ドンス役については、昨年に引き続き同じ役で出演すれば成長がない批判されかねず、役者にとってはたやすいことではないが、作品に対する大きな信頼があるため出演を決めたと説明。「ときめきで始まった気持ちが、温かく大きな感動へと広がっておしまいとなる。その温かさが観客に伝わった時の満足感が大きい」とし、個人的にも、昨年より成長した姿を見せたいという欲と期待があると明かした。

 オ・マンソク演出の舞台では、ドンスとホンヨンの関係により集中し、緊張感を持たせた。どちらか片方ではなく2人がともに成長するドラマにしたという。これにイ・ジフンは、インパクトが強烈になり、舞台に立つ側として感情移入もしやすくなったと言葉を添えた。演出家と役者として、信頼しながらともに取り組む姿が印象的な2人だった。
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