尾崎将也さん=(聯合ニュース)
尾崎将也さん=(聯合ニュース)
視聴率のストレスは多くプレッシャーも大きいが、それを克服する方法は、「ただ無視して書きたいように書くこと」。日本の人気ドラマ『結婚できない男』を執筆した脚本家、尾崎将也さんは、視聴率重視のストレスに対処する秘訣(ひけつ)をこう説明した。

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 数々のヒットドラマを執筆した尾崎さんは、このほど<第5回アジア放送作家コンファレンス>(9~10日)に出席するため来韓。9日に聯合ニュースとのインタビューに応じた。訪韓は4回目だが、来るたびに韓国特有の活気を感じると語った。

 尾崎さんの作品は、韓国で人気が高い。『結婚できない男』は、仕事で成功しながら、なかなか結婚に踏み込めない独身男性の心理を鋭く描いた。韓国でリメークドラマも制作された。『白い春』では、刑期を終え出所してから初めて会った娘をそばで守る男性の心理を絶妙に表現した。

 せりふは多くないが、人を魅了するあらすじがあるのが尾崎さんの作品の特徴だ。尾崎さんは「事件から事件へと見どころをつないでいくより、人間(キャラクター)の気持ちをゆっくり伝えていくのが、わたしの作品の特徴」と説明する。テレビは人間について詳しく表現できるメリットがある媒体だと考え、そのためスケールの大きな画面よりも、人間の気持ちを視聴者に伝えようと努力していると話した。

 尾崎さんの作品には、俳優の阿部寛がよく登場する。『結婚できない男』『白い春』『アットホーム・ダッド』は彼が主演だ。まるで自分の分身のように、息がぴったり合うのだという。『結婚できない男』は、阿部を念頭に書いた作品だと紹介した。阿部以外の主人公は考えたことがなく、韓国で誰が演じても似合わないと思っていたが、チ・ジニ主演の韓国リメーク版を見たところ案外似合っており、面白かったと評価した。

 韓国でも日本のドラマ人気が徐々に高まっていると伝えると、日本のドラマは人間の気持ちを細かく掘り下げていくところが特徴で、そうした部分に韓国の視聴者も魅力を感じているようだと話した。

 印象深かった韓国ドラマを訪ねると、『朱蒙(チュモン)』を挙げた。ドラマというより映画のようなスケールが印象的だったという。韓流ブームに対しては、韓国ドラマの新鮮さが日本の視聴者にアピールした結果だろうとしながら、今後は”ブーム”を超え、両国のドラマが交流を通じ発展していくことを願っていると述べた。

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