カン・ドンウォン=(聯合ニュース)
カン・ドンウォン=(聯合ニュース)
これまでさまざまな作品で”イケメン”ぶりを遺憾なく発揮してきた俳優カン・ドンウォンが、新作『超能力者』(韓国内10日封切)で美男俳優の看板を自ら下ろした。演じたのは、超能力を持っているが不幸な人間、「超人」。奇怪な表情と邪悪な目つき、髪型はいわゆる「おばさんパーマ」で、足を引きずっている。また別の超能力者、イム・ギュナム(コ・ス)とは対照的だ。先ごろ江南のオフィスで会ったカン・ドンウォンは、「見た目が崩れることはまったく気にしていなかった」と語った。

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 物語は暗い。父親殺害という内容に、主人公らの置かれた状況も良くない。スクリーンは憂うつな灰色をしている。カン・ドンウォンは、キャラクターの新鮮さと脚本に引かれ、出演を決めたという。ホン・ギョンピョ監督がかかわった作品にこれまで2本出演しており、「監督のほうが、僕の顔を崩してやるとおっしゃった」と笑う。歩き方やまなざしで、傷を抱えて生きていく超人を表現した。特異なキャラクターのため、斬新ながらも分かりやすく表現しようと、役作りに悩んだという。

 「超人は無心だけれど、いつでも人々を思いのままに動かすことができるので、基本的に相手を見下しています。表情から始まり、全般的なせりふのトーンなど、ディテール部分まで決めていきました。足を引きずっていたら、ちょっと腰が痛くなりました(笑)」。

 映画『義兄弟 SECRET REUNION』出演後、これまで自分の中に積み重なっていたもの、吸収するばかりだったものを思いきり発散したかったというカン・ドンウォン。「最大の目標は、思い切りやろうということ」だったと明かした。

 ことしは今作品と年末封切りの『ラブ・フォー・セール』まで、4本の作品に出演。封切済みの2本は大ヒットし、役者として最高の1年となった。「シネマコンプレックス(複合映画館)が出来てから、1人の俳優が1年に4本もの映画を見せるのは、ほとんど記録では?」と笑う。休む間もなく走ってきた分、ソン・ガンホ、キム・ユンシクら演技派俳優らとの共演で、学んだことも多い。

 これまでの出演作品で最も気に入っているものはと尋ねると、「特にはない」との答えが。「映画で新しいキャラクターを演じることは、過去に演じた役、技術を消していく作業でもある。似たような役が来ても、新しく表現しようと努力するだけです」。

 『ラブ・フォー・セール』を最後に、しばしカン・ドンウォンとはお別れだ。来月には公益勤務要員として、軍に入隊する。さらに兵役を終えた後は、海外進出も考えているという。一回り大きくなって映画界に戻ってくる彼に期待したい。

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