そしてこの度、日本ジャズシーンを担う、杉本智和(b)、大槻“KALTA”英宣(ds)とトリオ<トライソニーク>を結成し、メジャーデビューを飾る。「Trisonique /トライソニーク」とは「Tri=3」、「Sonic=音」、「Unique=唯一無二」の3つの言葉を組み合わせた造語。来年2011年1月19日、area azzurraよりアルバム『トライソニーク』をリリースする。
また、12月25日には都内にてクリスマス・ファンミーティング、12月29日渋谷・JZ Bratにてライブを行うハクエイ・キム。さらに2011年4月には、デビュー直後としては異例の東阪ビルボード・ツアーも決定している(http://www.universal-music.co.jp/jazz/j_jazz/hakuei/index.html)。以下はインタビューでの質疑応答。
<b>-ミュージシャン(ピアニスト)を目指したきっかけを教えてください。</b>
僕が5歳のときに母親がレッスンに連れて行ってくれたことがピアノとの出会いでした。ミュージシャンを目指し始めたのは、高校時代にバンドを結成したことがきっかけです。
<b>-ジャズピアノとはどのようなジャンルなのか簡単に説明をお願いします。</b>
人によってそれぞれの“ジャズ論”というものが存在していると思うのですが、僕が考えるジャズというのは、既存している曲や自作曲を題材にして、そこからアドリブを展開させていき、そのアドリブが大きな部分を占める、そういう音楽だと思います。一言で言うのは難しいので、興味のある方はぜひライブに来てください。
<b>-今までの音楽活動において最も印象深かった経験は何ですか。</b>
音楽は環境によって、自分の意志とは無関係に左右されるものだということを感じています。オーストラリアや日本に限らず、同じ曲でも響きが異なりますし、その場所の空気とか人によってさまざまな音楽ができる、それが印象的です。
<b>-宇崎竜童さんなど大御所アーティストと共演して驚いたことはありますか。</b>
皆さんオーラがあります。歌や演奏によって、その人の人生が聞こえてくるような感覚を覚えました。
<b>-オーストラリアに11年間住んでいたそうですが、海外生活においてよかったことは何ですか。</b>
(オーストラリアは)多民族国家なので、いろいろな国の方に出会えたということが僕にとってプラスになりました。例えば、アフガニスタンから来たタクシー運転手に会ったときに、「アフガニスタンはこういう国だ」と生の声で教えてくれる…テレビで見る次元とは異なる本当の声を聞けるということが何よりも素晴らしいことだと思いました。音楽的にも、いろいろな国の方と演奏する機会があることで、軽く旅行した気分になることもしょっちゅうでした。
<b>-3人で「トライソニーク」を結成することになったきっかけを教えてください。</b>
あるジャズハウスのオーナーさんに「杉本さんと一度コラボしてください」と勧められたことがきっかけです。集まる機会を設け、そこで音を出してみたら「僕のしたかった音楽のパートナーがやっと見つかった」と感じたんです。杉本さんと大槻さんのコンビネーションも最大の決め手でした。すごく感謝しています。3人でしか奏でられない音という願いを込めて作ったバンドです。
<b>-「トライソニーク」の音楽で伝えたいことを教えてください。</b>
いろいろな意味での「自由」を求めて音楽をしていると思っています。まだ見ていない領域とか、それを信じることから始めていますので、それぞれの夢を馳せて聴いてもらえたら嬉しいです。
<b>-韓国籍ということですが、韓国に行ったことはありますか。</b>
まだありません。せっかく行くのであれば音楽を通して行きたいという思いがずっとありました。もちろん自分のルーツにも興味があります。演奏で海外に行くと、現地の人たちと直にそのシーンに入っていけるので、よりその旅自体が意味あるものになる気がして好きですね。来年の上半期には韓国デビューも予定されていますので、楽しみにしています。
<b>-今後の目標とファンの方へメッセージをお願いします。</b>
「音楽に国境はない」と言いますが、自分がその中に入って参加できればと思います。いい音を届けられるように頑張りますので、暖かく見守っていただけると幸いです。応援よろしくお願いします。
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