【ソウル20日聯合ニュース】聯合ニュースは2010年に一番大きな反響を呼んだ国内10大ニュースを次のように選定した。
■韓国哨戒艦撃沈や延坪島砲撃など北朝鮮の黄海軍事挑発
 3月26日、黄海上の南北軍事境界線・北方限界線(NLL)に近い白リョン島南西の海上で、韓国海軍哨戒艦「天安」(1200トン級)が沈没し、乗組員104人のうち46人が戦死した。民間・軍合同調査団は、北朝鮮のヨノ型潜水艇の魚雷により撃沈したものと結論付けた。
 北朝鮮はまた、11月23日に延坪島に向かい170発余りの砲撃を加えた。うち80発余りが島に着弾し、海兵隊の隊員2人が戦死、民間人2人が命を落とした。
■金正恩氏が金正日総書記の後継者に、近現代史上初の権力3代世襲
 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男・正恩(ジョンウン)氏が9月27日、朝鮮人民軍大将の称号を得たのに続き、翌28日には30年ぶりに招集された朝鮮労働党代表者会で中央軍事委員会副委員長に選出され、権力継承者の地位を公式化した。これを機に、北朝鮮は金日成(キム・イルソン)、金正日、金正恩と続く近現代史上初の「権力3代世襲」体制構築を本格化し、国際社会の批判と冷評を浴びた。
■世宗市修正案の否決と鄭雲燦首相の辞任
 忠清南道世宗市の建設と関連し、政府は1月11日、前政権が目指した行政官庁の移転を白紙化し、「教育科学中心の経済都市」として建設する修正案を発表。野党と与党ハンナラ党の親朴(槿恵)系が強く反発するなか、修正案は6月29日の国会本会議で否決された。修正に向けた陣頭指揮を執っていた鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相は7月29日、談話で引責辞任を発表した。
■統一地方選挙に伴う地方権力の入れ替え
 李明博(イ・ミョンバク)政権に対する中間評価ともなった6月2日の統一地方選挙は、与党ハンナラ党の惨敗に終わり、地方権力は民主党をはじめとする野党に移った。
 野党勢力はハンナラ党の地盤となる江原道、慶尚南道の知事、ハンナラ党が席巻していた「首都圏ビッグ3」自治体首長のうち仁川市長選挙で勝利するなど、10か所の広域自治体首長を確保。一方のハンナラ党は6か所を手にするにとどまった。また、228か所の基礎自治体首長選挙でも、民主党(92か所)など野党勢力が146か所を確保し、ハンナラ党(82か所)に圧勝した。
■iPhoneにギャラクシーS、スマートフォン時代が本格到来
 昨年末に国内に導入された米アップルのiPhoneがブームとなり、ことしは高機能携帯電話(スマートフォン)が一気に普及した。市場規模は昨年の80万台から700万台に急成長。ことし発売されたスマートフォンは30機種余りに達する。11月にはアップルのiPadとサムスン電子のギャラクシー・タブが同時に発売され、タブレットPC時代の開幕を告げた。
■G20首脳会合の成功
 20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)が11月11~12日、ソウルで開かれた。韓国が新興国初の議長を務めた会合で、参加国は通貨問題や世界貿易不均衡の是正、国際金融セーフティーネット、開発、貿易自由化、金融機関・規制の改革、反腐敗など主要懸案で合意に至った。国際協力の枠組みを固めるとともに、韓国の格を一段階引き上げる契機となった。
■韓米FTAの追加交渉妥結
 韓米が12月3日、自由貿易協定(FTA)の追加交渉に妥結した。韓米FTAは2007年6月30日に協定文に署名して以来、自動車分野などをめぐる米国内一部の反発で進展がみられなかったが、追加交渉妥結により批准手続きを進める基盤を築いた。
 韓国は自動車分野で関税撤廃期限を延長するなど一部で譲歩した代わり、米国産牛肉の輸入拡大要求をはばみ、豚肉の関税撤廃時期延長などの成果を得た。
■金妍兒、バンクーバー冬季五輪で金メダル
 フィギュアスケートの金妍兒(キム・ヨナ)が、バンクーバー冬季五輪でフィギュアスケート女子歴代最高点(228.56点)を出し、韓国人初の金メダルに輝いた。金は世界選手権、四大陸選手権、グランプリ・ファイナルも席巻し、女子選手としては初の「グランドスラム」を成し遂げた。
■北朝鮮のウラン濃縮施設公開
 北朝鮮が、11月9~13日に訪朝した核専門家のヘッカー米スタンフォード大教授(元ロスアラモス国立研究所長)に対し、1000基以上の遠心分離機が設置された寧辺のウラン濃縮施設を公開した。北朝鮮は、年間1~2個の核兵器を生産できる遠心分離機2000基が稼動中だと主張、北朝鮮非核化を促していた国際社会に波紋を生じさせた。
■総合株価指数が2000超え
 総合株価指数(KOSPI)が12月14日、約3年1か月ぶりに2000を回復した。指数は通貨危機から10年が過ぎた2007年7月25日に2000を突破したが、米国に端を発した金融危機のあおりで938.75まで急落した。
 韓国株式市場は欧州の財政危機や北朝鮮の延坪島砲撃事件、中国の金融引き締めという3つの悪材料にもかかわらず強い回復力をみせ、韓国経済の土台の強固さを示した。

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