【ソウル27日聯合ニュース】日本による強制徴用被害者やサハリン残留韓国人に対する補償と支援に向け、韓日両国政府と企業が共同で基金を造成するいわゆる「2+2」解決策が両国で推進されている。
 両国の政界や法曹界などによると、韓日両国の国会議員と法曹界の一部関係者は、日本による強制徴用被害者やサハリン残留韓国人の補償と支援に向け、両国企業と政府が一定の基金を出し合い、財団を設立するプランをさまざまな方向で検討している。
 まず、強制徴用被害者支援に向けた「2+2」基金設立プランが韓国の政界を中心に推進されている。これは韓日国交樹立に伴う対日賠償請求権資金(経済協力資金)で恩恵を受けた企業が基金を出し、日本の戦犯企業と政府が参加して財団を設立するもので、民主党の李庸燮(イ・ヨンソプ)議員ら野党議員16人が昨年11月に関連法案を国会に提出している。
 同構想は第二次世界大戦の加害国のドイツ政府と企業が2000年に、それぞれ25億5000万ユーロ(約2800億円)と26億ユーロを出して設立した財団をモデルにしているが、被害国の政府・企業が参加することで、世界的に例のない方式となる。 
 これに対し、対日賠償請求権資金の恩恵を受けたポスコは、聯合ニュースの取材に対し、「政府や政界が方向を定めれば、社会貢献レベルで参加する意向がある」と明らかにした。
 対日賠償請求権資金の恩恵を受けた企業にはポスコのほか、韓国電力、韓国道路公社など主要公企業や公社、民間企業が含まれている。
 韓国政府は公式的な立場を表明していない。政府のある当局者は、「政府は前に出ることに慎重にならざるを得ない。しかし、民間レベルで補償や支援に向けた努力を進めれば、政府としても反対する理由がない」と説明した。
 また、1965年の対日賠償請求権の対象で除外されたサハリン残留韓国人の支援に向けても、両国が力を合わせ、基金を造成する動きが両国政界を中心にみられている。
 韓国の与野党議員は昨年、韓日両国の共同基金でサハリン財団を設立する内容の法案を国会に提出ている。今月25日には東京で両国の議員が「両国企業の協力を受け、財団設立を含む最終的解決を図るよう努力することを求める」とした決議文を採択した。
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