米音楽界の最高賞「第65回グラミー賞」の授賞式が5日、ロサンゼルスで行われ、日本国内外で活躍する作編曲家・宅見将典さんのアルバム「SAKURA」が最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受賞した。

宅見さんは2018年に亡くなった歌手・西城秀樹さんのおい。同アルバムは三味線など日本伝統の楽器と、米国人になじみのあるヒップホップを掛け合わせ、新たな音楽の世界を切り開いた。

グローバルミュージック部門において、日本人の受賞は史上初。宅見さんは、「日本人の作曲家として、この名誉ある賞を受賞できた事を誇りに思う。自分を育ててくれた日本の音楽業界、また迎え入れてくれたアメリカの音楽業界に感謝したい」とコメントを発表した。

宅見さんは1999年、3ピース・ロックバンドSirenを結成。ドラマー、作曲家としてメジャーデビュー。同年、篠原ともえのシングル「I wanna say to...」で作曲家デビューを果たした。

2003年にsirenを脱退し、作曲家、プロデューサーとしての活動をスタートさせ、2011年にAAA「CALL」で「第53回日本レコード大賞」の優秀作品賞、2019年にDA PUMPの「P.A.R.T.Y.〜ユニバース・フェスティバル〜」で「第61回日本レコード大賞」の優秀作品賞を受賞。

11年の「第53回グラミー賞」ではスライ&ロビーのアルバム「One Pop Reggae」にギタリストとして参加。レゲエ部門でノミネートされていた。

「ジャンルにとらわれない様々なアーティストに楽曲を提供。秀樹さんの姉の息子で、姉は秀樹さんと仲が良く、若いころは秀樹さんのツアーに同行し音楽を勉強していたことが後々に生きたようだ」(音楽業界関係者)

天国の秀樹さんもおいの快挙に大喜びしているはずだ。