WOWOWが、異世界居酒屋「のぶ」の千客万来プレミアムファンイベントを2023年3⽉1⽇(⽔)に東京国際フォーラムにて開催した。今作は、蝉川夏哉⽒によるシリーズ累計発⾏部数500万部を突破した⼤⼈気シリーズの同名⼩説を実写ドラマ化。異世界につながってしまった居酒屋を舞台に、庶⺠的な居酒屋料理やお酒を通じて温かな⼈間ドラマが繰り広げられるグルメファンタジードラマとして、2020年5⽉にSeason1、2022年5⽉にSeason2を放送。現在は第3弾となる『異世界居酒屋「のぶ」Season3〜皇帝とオイリアの王⼥編〜』が毎週⾦曜午後11時から絶賛放送・配信中だ。

プレミアムファンイベントには、居酒屋「のぶ」の⼤将・⽮澤信之を演じる⼤⾕亮平、「のぶ」の看板娘として店を切り盛りする千家しのぶを演じた武⽥玲奈のほか、異世界から「のぶ」にやってくる客のなかから、ガラス職⼈・ローレンツ役の庄司智春(品川庄司)、⼤司教の腹⼼・エンリコ役を演じた好井まさお、WOWOWドラマの魅⼒を語る配信番組「ハイツW ⽔⽥信⼆の半休 〜WOWOWドラママニアの夜をのぞき⾒!?〜」より和⽜の⽔⽥信⼆ 、そしてSeason1から引き続き、脚本も⼿がける品川ヒロシ監督が登壇。

まずは、⼤⾕が「原作の先⽣もいらっしゃっているんですよね」と会場にいる原作の蝉川夏哉先⽣らに声をかけ「楽しい時間になればと思います」と挨拶を。最終回⽬前、熱い「のぶ」ファンの皆さんが集まってくれた本イベントに、品川監督は「コロナ禍のすごい時期に撮影していたので、これまでこんなに多くの皆さんの前に⽴つことがほとんどなかったんですよね。今回、こうやってイベントができてうれしい」と感無量といった表情。⼤⾕が「今⽇は僕らが話しますけど、本当はドラマ⾒てくださった皆さんの感想を聞きたいくらい」と感慨深い表情で客席を⾒渡していた姿もあった

また、ステージには「のぶ」のセットが登場。看板とのれん、ちょうちん、“営業中”と書かれた⽊札は実際にドラマで使われたものとあって、武⽥からは「懐かしいです。とっておいてくださったんですね。すごい!」という声が上がる。品川監督からは、Season1と2、3を⽐べると店の外観がちょっとだけ変わっているという裏話も。⼊⼝の窓が⼀つ増えたということでしたが、これには⼤⾕が「全然気づかなかった……」と苦笑い。品川監督は「売上でリフォームしたという裏設定です(笑)」と明かす。

その後、撮影の思い出を尋ねられた庄司が「僕の役もシーズンを重ねるごとにセリフ量が多くなってきていたんですけど、監督からのコンビを超えた愛情を感じましたね。特にSeason3の第7回!めちゃくちゃいいですから!僕、⾃分の芝居で泣きましたよ。しかも、監督が褒めてくれたんですよ。⻑⽂で⾃分の思いを送ったら、同じように⻑⽂で返してくれて⼀⽣ついていこうと決めました!」と品川監督への熱い思いを語る⼀幕も。これには「漫才でそんなことやったことない(笑)」と品川監督は照れ笑い。コンビらしいエピソードも挙がるなか、好井からは「品川監督は演技論というか空き時間にディベートをふっかけてくるんですよ!」というちょっとしたクレームも⾶び出した。

そんな品川監督のもと、本作はシリーズ3作を通して吉本芸⼈の皆も数多く出演していることからコラボレーション企画として、スペシャルゲストに和⽜の⽔⽥信⼆が登場。
『異世界居酒屋「のぶ」』の魅⼒をもっと知りたい!とやってきた⽔⽥。実は⽔⽥はWOWOWオンデマンドで「ハイツW ⽔⽥信⼆の半休 〜WOWOWドラママニアの夜をのぞき⾒!?〜」という番組を持つほか、WOWOWのドラマが⼤好き。もちろん本作の⼤ファンでもあるということで、今回はそんな⽔⽥からの質問に登壇者がフリップで答えていくことに。

最初の質問は【『異世界居酒屋「のぶ」』いったい何がすごいの?】。この質問にはまず品川監督が「やっぱりなんといってもアツアツ料理!」と⼀⾔。料理ができあがるちょっと前にカメラまわすようにしているそうで、リアルな「うまい!」を引き出すための⼯夫だったと明かす。続く⼤⾕さんは「安⼼感とワクワク感。回を重ねるごとに『のぶ』の居⼼地の良さが深くなっていくところに加えて『どんな料理が出てくるのかな』『どんな展開なのかな』というワクワク感がある」と回答。そして、「チームワークのよさ」と答えた好井からは、“茶碗蒸し”のイントネーションがうまく⾔えず何度もNGを出したときに武⽥が「“タランチュラ”と同じ⾔い⽅」と教えてくれたことで⾔えるようになったというエピソードが。これには、「“スフィンクス”とも⼀緒」という品川監督の声もあり、何度も「茶碗蒸し、タランチュラ、スフィンクス」を繰り返す好井には客席から笑いが起きていた。

⽔⽥からのふたつめの質問は【品川組ってやっぱり怖いですよね?】。映画『ドロップ』の印象や格闘技の経験があるので、という理由からの質問だという⽔⽥からは、若いころに⽬撃した品川のやんちゃエピソードも⾶び出しましたが、「当時のとがっていた品川は死んだの!」と笑いながら否定する品川監督。その後、⼤⾕が「ドラマのときはすごいいい⼈なんですけど、バラエティのときはするどいときがあるし。本当はどっちなんですか?」と相⽅の庄司に尋ねる姿もあったが、ここでそんな品川監督に今だから⾔いたいことを登壇者がそれぞれに披露することに。

まずは武⽥が、びっくりしたこととして「アクションシーンが数⾏でもあなどれない」と、台本では1〜2⾏だったアクションシーンを丸1⽇かけて撮影したことに驚いたと明かす。さらに、庄司からは「とにかくやさしい」と再びコンビ愛あふれるコメント。「そこまでお芝居をやった経験がないので不安があったけど、皆さんがいる前で『めちゃくちゃよかったよ!』と⾔ってくれる」と続ける庄司だが、「ここからは⽂句いいます。それもっと若⼿のときにやってくれよ。それがあったら、もっと早く品川庄司として結果を出せたんじゃないかなと!」と本⾳もちらり。そんな庄司には「本当に庄司はすごいんですよ。どんなにセリフがあっても間違えない。⻑セリフの中に⼀⾔⾜してもしっかりやってくれる」とべた褒めの品川監督。とはいえ、最後には「でもクランクアップの挨拶で5回噛んで滑ってた(笑)」なんていう暴露も⾶び出した。

また、⽔⽥からの最後の質問となった【『異世界居酒屋「のぶ」』⽔⽥がやるならどんな役?】には実際に料理の仕事をしていた経験があるという⽔⽥に、品川監督が「⼿元!」と⼀⾔。「顔も出したいなぁ〜」とぼやく⽔⽥だったが、いっせいに披露したフリップには⼤⾕と品川監督が「クレーマー」と全く⼀緒の回答。⼤⾕は「細かいところがあるイメージなので『のぶ』に来てクレームをつけて、僕らからもお客さんからも『また来たよ』と⾔われながら毎⽇来るという憎めないキャラクターがいい」と説明。

⼀⽅、監督は「⼤将が悩んでいるときにクレームをつけて、それをきっかけに⼤将の料理がうまくなってしまうというキャラクター」と、すでにストーリーがしっかりとできているようなコメントが⾶び出し、「それ、いいじゃないですか!」と乗り気になる⽔⽥。原作の先⽣次第という品川監督には「先⽣!演技がしたいです!」と猛アピールする⽔⽥だった。

また、Season1〜3、スピンオフを含めると全34話と⻑く愛されている本作は⾃分にとってどんな存在か?という問いかけには、⼤⾕が「ホーム」と回答。パッと浮かんだ⾔葉だという⼤⾕だったが、「こんなに安⼼感があって、いい意味でノンプレッシャー。いろんなことを雑念なく相談できますし、これに関わっているキャストをテレビで⾒るとうれしい気持ちになるんですよ。それぞれ別の場所で活躍して、ここに戻ってきてまた新しいシリーズを作りたいです」と話すと、武⽥も「私もほぼ同じなんですけど『帰る場所』です。こんなに⻑い時間同じセットで撮影にすることもないんですけど、楽しく飽きずに撮影できたので、この先もずっと続いていってほしい作品です」と、その思いを。
⼆⼈のうれしい⾔葉に笑顔を⾒せていた品川監督の回答は「拠り所」。「ほかの作品だと、ロケで点々とすることも多いんですけど、『のぶ』は⼤将としのぶちゃんがずっとこのセットだけで4か⽉間ほぼ毎⽇撮影し続けているんですよね。ほかの作品も思い⼊れがあるけど、この作品は店ごと落ち着いて撮影できる。コロナ禍で撮影中に多めに作った『のぶ』のつまみが⾷べられなくなってしまったので、そういうこともまた楽しみたいですし、今後もシーズンが続いていったらうれしいです」と、熱い思いを語った。

イベントの最後には⼤⾕が3⽉17⽇(⾦)に迎える最終回に向け「Season3まで続けてこられたのは、⾒てくださっている⽅々の応援があってこそですから、まずはお礼を申し上げたいですね。今後もシーズンが続いていけば、またこういうイベントで皆さんからの感想を直接聞ける機会があると思うので、まだ終わっていないですけどこの先もこの作品を愛してくださるとうれしいです」と、改めてメッセージを送った。

◆連続ドラマW-30「異世界居酒屋「のぶ」Season3〜皇帝とオイリアの王⼥編〜」(全10話)
毎週⾦曜 午後11:00 放送中 WOWOWオンデマンドにて配信中