オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の2人の半生を描く、実話に基づいた感動の新日曜ドラマ「だが、情熱はある」。いよいよ今週末に第7話が放送になる。
2人の明暗が分かれた2004年M-1グランプリの舞台裏や、オードリー誕生の瞬間が描かれ、ますます目が離せない展開に突入する。
そんな怒濤の後半戦を前に、若林役・髙橋海人(King&Prince)と山里役・森本慎太郎(SixTONES)に今の心境を直撃!人気お笑い芸人を演じることで私生活への影響や周囲の反響は?お互いの演技をどう思ってる?さらに撮影裏話や大先輩との秘話も!ここでしか聞けない話が盛りだくさんのインタビューとなった!
Q:ここまで演じてみて印象に残っているシーンは?
髙橋「選べないくらいありますが、おばあちゃん(白石加代子)とのシーンは好きです。若林さんは、家族といるときは自分の気持ちを閉じ込めていたり、春日さんに対していろんな気持ちをぶつけるけど、おばあちゃんの前では素直になれる。自分の想像とは違う角度で物事を捉えて発言するおばあちゃんに癒されたり気付かされたりする、良い関係だなって」
森本「僕は、イタリア人(山里亮太のピン芸人時代の芸名)。あのインパクトは凄かったです。山里さん本人に“どんな気持ちだったんですか?”って聞いたら、その質問にも答えたくないぐらいの暗黒期だったらしくて…。あれを演じている時、現場がほんとに凍える、とてもシラけるんです。日本人形をなめても、タンバリンを叩いても、『グラッツェ!』と言っても、シーン…。みんなが引いてるのが分かって、痺れましたね。」
Q:今回の役柄が私生活に影響を及ぼすことはありますか?
髙橋「打ち合わせや雑誌のインタビューで話していると、“いま若林でしょ?”ってめっちゃツッコまれます」
森本「分かる!しかも半笑いで(笑)」
髙橋「今は若林さんとして会話をしている時間が多いからか、自然と。まだ撮影中だから、そうして馴染むことはすごく良いことだと思うけど、終わった後が怖い。髙橋海人が若林正恭さんにかぶされてしまう気がして。今までは俳優さんの“役が抜けなくなる”みたいな話を聞いて“どういうこと?”って思っていたけど、たぶんコレだ…って」
森本「僕はしゃべりに熱が入ってくるとめっちゃ早口になって、山里さんのまくし立てる感じが出てくる。しずちゃん役のみうたん(富田望生)に“早口すぎるよ、山ちゃん出てる”って言われて…。しゃべり方とか話し方にも出てきてるんだなって」
髙橋「慎ちゃんは元が早いから、より一層だよね」
森本「でも良いこともあって。“トークスキルが上がったね”って言われます。山里さんを演じる中でエピソードトークを話すようになって、普段の山里さんの話を聞いて組み立て方を学ぶようになったから。蝕まれているだけではない(笑)」
髙橋「若林さんの感情に近づくために、自分のことを考えるようにもなりました。自分はこのときこう思ってたな、この気持ちはちょっと似てるな、とか。そうやって考えていると、割と根っこが似てるのかなって、勝手ながら」
Q:役柄と同じように、お互いをねたましく思ったり、うらやましく思ったりは?
森本「この話は初出しなんですけど…僕たち2人でスタッフさん用にジャケットを作ったんです。でもそれがみんなに配られた日が、オードリーの撮影日なんですよ!」
髙橋「(爆笑!)」
森本「一応、僕も一緒に作ったんですよ!なのにその場に僕は居なくて、数日後に行ったらもうみんな着てるんです!それは僕がいる日にしてよ…って。山里さんもこういうことを思うんだろうな」
髙橋「スタッフさんもいじってると思う。森本慎太郎で遊んでる可能性はありますね」
森本「あれは悔しかった…」
Q:周囲の反響で印象に残っていることはありますか?
髙橋「うれしかったのが、木村拓哉さんが見てくださったこと。
1話をリアタイしてくれたんです」
森本「マジ!?うれしい!」
髙橋「1話が終わった後に、“似てるけど似てない、すごくいいドラマだな”って。“最後まで駆け抜けろよ”って言ってくださった。こんな追い風ないよなって思いました」
森本「しずちゃんご本人も見てくれていますよ。“気持ち悪い、嫌なヤツやわ”って。その言葉が僕にとってはすごい褒め言葉。当時を知っている人が僕の演技を見てほんとに嫌に思うって、最高の褒め言葉。すごくうれしかったです」
Q:ドラマを通じてお互いの関係や印象に変化は?
髙橋「(収録が別々なので)現場で全く会わないんですよ」
森本「今日で3、4回目とかじゃない?」
髙橋「でも(森本は)毎話、目つきが変わってきてる。山里さんがしずちゃんを見つけて2人でいろいろ乗り越えて行くときの目が1話目とは違う。ついさっき6話を見させてもらって鳥肌が立った。声もどんどん山里さんになっていく感じがスゴいなって」
森本「(髙橋の)お芝居を見るのは放送の時しかないんですけど、“こいつハンパねぇ”っていつも思う。天才だなって。ほんとに、悔しいぐらいに。でも悔しい思いを抱きながらも、めちゃめちゃ楽しんでる自分もいる。この前スタジオでオードリー役の2人と会ったときに、ミーハーみたいに“オードリーだ!春日だ!”って言っちゃって」
髙橋「今日も南海キャンディーズ役の2人が楽屋から出て来るところを見て、もう売れてる設定だからめちゃくちゃ大所帯に見えて、すげえな、俺らも売れてえなって(笑)。お互い台本は見てるけど、現場でどんどん肉付けされていくから、そういう意味では視聴者として楽しめる。自分のシーンはドキドキしながら見るし、新しい楽しみ方ができますよね」
Q:俳優として学びになった部分は?
髙橋「そもそも今生きて輝いている人を再現することが初めてだったんですけど、情報が身近にたくさんあって、本人の連絡先も知ってる、その中で演じる楽しさを知りました。すでにある答えにどれくらい近づけていくか、その塩梅をチューニングしていく作業も楽しいし、誰かを再現するのってとても楽しい。あとはこの作品の特徴だと思うんですけど、感情の描き方が生々しいので、自分と向き合える。俺だったらこういうことを考えるな…とか、自分はどういうヤツなのか、改めて自分と向き合うきっかけをもらえた。とてつもない良い経験をさせてもらえていると思います」
森本「山里さんは僕とは何もかもが違う人間だから、今回は完全に山里さんに合わせにいかなきゃいけない。僕は努力をしない人で、山里さんは努力の天才、そこも真逆だし、全く知らなかった感情や行動を知って役作りをすることが今後に生きると思う」
髙橋「今まで自分が知らなかった感情を知っていくわけだもんね」
森本「第二の人格ができた感じ」
髙橋「第二人格が山里さんて、めちゃくちゃ武器(笑)」
森本「これを自分のものにできたら何段階もステージが上がっていくんだろうなって、とてもいい経験だと思います」
Q:視聴者にはどんな部分を楽しんでほしい?
髙橋「初めに台本をもらった時に思ったのが、芸人さんて才能だけじゃないんだということ。今までは、芸人さんてスゴいな、神からもらった才能なんだろうなって思っていたけど、一つ一つを紐解いていくと、いろんな経験をして、いろんな努力をしている人たちなんだということが分かって、感動というか。悔しい思いをして、そこから頑張って乗り越えていくのは人間皆平等というか、頑張ったらあそこまでいけるかもって。
生きる希望だったり、繊細に描かれている人間関係を見て自分と向き合うきっかけにしてもらえれば。全員とは言わないけど、このドラマが誰かの深いところまで刺さってバイブルみたいなものになればいいなって、そういう願いを込めてやっています」
森本「僕は、このドラマで山里さんのことを“気持ち悪い人”って思わせたい。当時の山里さんのキャラクターは“気持ち悪い、嫌なヤツ”。その思いって今の山里さんには誰も抱かないから、だからこそ当時のみんなの気持ちを引っ張り出したい。視聴者に“山ちゃんキモい!”と思ってもらえたら、それが最後“今の山里さん”につながってくるから。下から上がった時、その差があればあるほど今がより輝く。だからどれだけ下を深く作れるか。それができたら僕の中での山里亮太役は花丸です」
Q:最後に、今後の見どころを教えてください。
髙橋「これからどうなるのか、いろんな案があるみたいで、マジでみんな知らないんですよ」
森本「すでに最初の構想とは違うので」
髙橋「どういう展開になっていくのか、毎回、台本が来るのが怖くもあり楽しくもある」
森本「2人が何話で合流するのかも分からない」
髙橋「でもやってて楽しいし、現場の士気もすごく高い。監督を含めスタッフみんなが情熱と愛とリアリティーを持って臨んでいるので、それに鼓舞される。部屋とかスゴいよね?」
森本「スゴい」
髙橋「劇中には出てこないけど、机の中に若林さんが昔集めていた消しゴムのフィギュアが入っていたり、聴いてた楽曲とか、見えないところまで全て再現されてる。そういうスタッフさんの愛を見たときに、うやむやでやってらんないよなって、それに応えなきゃなって。こんなにありがたい現場はなかなかないと思います」
森本「山ちゃんの部屋も、当時の写真を見ながら超細かいところまで再現してる」
髙橋「この団結感と情熱を持ったまま最後までやり切れたら、みんなで満足のいく作品を作れたっていう達成感が得られると思うので、今は1話1話、丁寧に頑張っています」
5月21日(日)よる10時30分放送の第7話では、M-1優勝を狙う若林と山里、両者の明暗が分かれた“あの日”の知られざる舞台裏が描かれる。
妬んで、ひがんで、うらやんで…抑えの利かない負の感情が、やがて2人を同じ舞台へと引き寄せていく…怒涛の後半戦に注目だ。
◆「だが、情熱はある」
毎週日曜よる10時30分 放送
(C)NTV
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