語学学習の要(かなめ)はいろいろありますが、「たくさんの単語を覚え、使えるように
なる」ということが重要な要素を占めるということは疑いの余地がないでしょう。
ではどうやって覚えたら良いのか、これもまた一筋縄ではいきませんが、ある単語が、
視界に広がるある印象的な場面と結びついたりすると、一瞬で記憶に焼き付き、
ずーっと忘れないだけでなく、使い方も体で覚えられるということがあります。
私がそんな経験をし、ずっと忘れず、おかげさまで使い方も「カンペキ!」になった
単語があります。それは、「도대체(トデチェ/いったい)」。
これだけみると、 ふーん、という感じで何てことのない単語に見えますね。
韓国で韓国語の勉強をしていたとき、授業でこの「도대체」が出てきました。
そのあと、そうですね、数間後くらいかと思いますが、ふと住んでいるところの
近所を歩いていたら、韓国人のアジョシ(おじさん)が、2階建ての建物の下で、
家の中の誰かに向かって怒鳴っています。
「도대체 뭐 하는 거야!!」
(トデチェ ムォ ハヌンゴヤ!/いったい、何やってんだ!!)
ものすごい剣幕。早く出かけたいアジョシが、支度中の奥さんを怒鳴っている、
というのがよくわかりました。
日本の街中でも、長年連れ添ったような夫婦に多いでしょうか、相方の
行動や歩き方の速度などに難癖をつけている人をたまにみますが、
うーん、いたたまれません(笑)。
というわけで、若かりし私もその怒鳴られている奥さん(たぶん)に同情して
しまい(約束の時間を過ぎていたのかもしれませんが)、その感情と結びつき、
「도대체」が忘れられなくなりました。
皆さんも、「この単語とこの場面」というものを少なからずお持ちではないでしょうか。
それを披露し合ったりすると楽しいし、記憶のシェアもできるのではないかな、と思ったりします。
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- <コンテンツ提供:アイケーブリッジ外語学院>
「言葉を知り、文化を知り、人を知る」をモットーに、東京・虎ノ門で韓国語講座を開講。「趣味の韓国語」、「シゴトの韓国語」などのクラスから実践的な通訳や映像翻訳の技術が学べる講座まで、あらゆるレベル、ニーズに応えています。
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