今週一週間、とある韓国語講師の研修に出席しています。
そういえば、去年の夏は一ヶ月韓国で研修を受けましたっけ。
あの時、韓国中の人が熱狂していたドラマ「パリの恋人」を、遅れ馳せながら
いま見ています。
思い出すと、最終回の周囲の反応はすさまじかったですね・・・。
その中身は良く知らなかったのですが、いま私に最終回の話をしないでくださ
いね(笑)。

話がそれましたが、現在受けている研修では、とても面白く為になる話がたくさん
聞けます。先日は、日本語と韓国語で使い方が微妙に違う、けど辞書には
載っていないような「かゆいところに手が届く」話をたくさん聞きました。

例えば、

하숙집은 어때요? 요리는 맛있어요?
(ハスッチブン オッテヨ?ヨリヌン マシッソヨ?
 /下宿はどうですか?料理は美味しいですか?)

上記の文章の中で、「ちょっと不自然・・・」という部分があるのです。
気づきましたか?

それは「요리(料理)」。
ここでは「음식(食べ物)」となるのが自然です。

○ 하숙집은 어때요? 음식이 맛있어요?

日本語話者の感覚からすると、「요리(料理)」と行きたいところなのですが、
一般家庭や食堂などの料理、また食べ物の味などの話をするときは、
「음식(食べ物)」なのですね。

似た例をまた一つ。

그 가계의 음식 맛이 어때요?
(ク カゲエ ウムシッマシ オッテヨ?/その店の食べ物の味はどうですか?)

上の文章で「ちょっと不自然・・・」なところはどこでしょう。

はい、答えは
가계 ⇒ 집

です。

○그 집 음식 맛이 어때요?

そう、「가계」は「店」と習いますよね。
しかし、「가계」は小売店、商店を指すことが多く、食べ物屋さんの場合は
「집」となるのです。

それはもう、そのほかにもそんな例はいくつもあって、どれもここで紹介したいもの
ばかりです。ウズウズ。それはまたの機会ということで・・・。

この講義をなさった先生は、’辞書’の限界について説明してくれ、
「自分なりの’辞書’を作っていく」ことの大切さを説いてくれました。
そして、この微妙な溝を埋めていくことが、いわゆる「外国人だとすぐ分かる」話し方へ
の脱皮に繋がる、と。

韓国語と日本語は似て非なるものだからこそ、比較すると面白いし、対照させる
意味も出てくるのでしょう。韓国語教師でなくとも、韓国語教師になる意思のない方
でも、韓国語が好きな方ならこういう話を聞くと発見の連続だと思いますよ。



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