最近、仕事をしていて、ふと韓国人先生たちの話す会話から
「あれ、いまの表現、なんだろう」と思ったものがありました。

뷔가 나오긴 나왔어요? (ヴィガ ナオギン ナワッソヨ?)

直訳すると、「Vが出てくることは出てきましたか?」です。

Vというのは、超人気グループ「防弾少年団(BTS)」の
V(ヴィの愛称で親しまれるキム・テヒョン君)です。

「レモナ」という韓国定番のビタミン剤があるのですが、いまその商品が
防弾少年団とのコラボで、メンバーの写真が
個包装されたパッケージに載っているのです。

そしてこれがまたファン心理をくすぐるのですが、メンバーの誰の写真が
載っているかは、封を切らないとわからないのです。そう、お目当ての人が
出てくることを望み、かい続けてしまうわけですね。

Vファンの先生が、大量にレモナを買った、という話をしていて、別の先生が、

뷔가 나오긴 나왔어요? (ヴィガ ナオギン ナワッソヨ?)

と言ったのです。

そこで私は、「ん?」と思ったわけです。

뷔가 나왔어요?
(ヴィガ ナワッソヨ?/Vが出てきましたか?

でなくて、わざわざ

뷔가 나오긴 나왔어요?
(ヴィガ ナオギン ナワッソヨ?/Vが出てくることは出てきましたか?)」

となるのはどうしてか、と。

そこで、ツカツカと先生たちに歩み寄り、その二つの違いを聞いてみたところ、

後者は、

「결국 뷔가 나왔어요?」
(キョグヴィガ ナワッソヨ?/で、結局、Vは出てきましたか?)

というニュアンスになるのだとか。

さすがプロの先生たちだけあって、「ある会話があって、で、結局それ、
どうなったわけ?」というシチュエーションで使うのだというのを
他の例文を交えながら端的に教えてくれました。

~긴 하다(キン ハダ /ことはする)

にそんな用法、ニュアンスがあることを知らず、目から鱗でした。

ちょっとしたオチですが、大量に「レモナ」を買った先生は、一つもVに遭遇
しなかったそうです。なんて気の毒な……!





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