通訳クラスの先生にお声がけいただき、先日、実践クラス( 逐次通訳訓練をメインで
行うクラス)の授業を見学いたしました。 なぜお声がけくださったかというと、
この日は、ムンジェイン大統領の国民に向けた新年の挨拶を、 受講生の皆さんが
同時通訳をする、という日だったのです。

私だけではもったいない!と、 準備クラスの方々にもお声がけしました。

同時通訳の順番は、当日、あみだくじで決まります。 大統領挨拶の文章はすでに
報道がされているので、もちろん準備はできますが、 長い30分間の挨拶、そして
政治、経済、 国民の生活にかかわるあらゆる話題に網羅した演説の日本語訳を
通訳用に考えるということがどれだけ大変かは、 同じようなことをしたことがないと
実感が沸かないかもしれません。

当日、先生が動画で厳かな青瓦台(大統領官邸)での挨拶を流し、 受講生の
方の通訳が始まりました。

映像をご覧いただくとお分かりのように(こちら
の19: 10から開始)、
大統領が正面を見て、視聴者に語りかけます。

日本の政治家の皆さんは、 演説で下を向き原稿を棒読みすることが多いですね。
いろいろな事情があるのはわかりますが、やはり、 大切なときはこのような
演出も必要だと思いました。

여러분도 문재인 대통령 신년사를 한번 봐 주세요.
(ヨロブンド ムンジェイン テットンニョン シンニョンサルr ハンボン プァジュセヨ
/ 皆さんもムンジェイン大統領の新年の辞を一度見てみてください。 )

そして、受講生の同時通訳ですが、 本物のニュースを聞いているようで、
引き込まれました!訳の内容、声のトーン、 速さなどすべてが理想的で感心しました。
いくら訳の原稿があったとしても音声に合わせて通訳をしていくこ との難しさが
どれほどか、これもまた、 経験したことがないとわからないかもしれません。

そしてその訳も、調べ抜き、考え抜かれたもので、 終了後は先生が受講生の
皆さんを心からねぎらっていました。 準備クラスの皆さんからも、励みになった
刺激になったなど、 そのパフォーマンスに関する称賛のお声を頂戴しました。

受講生の皆さんの素晴らしい訳はここにお出しできませんが、 青瓦台HPに
非公式翻訳が載っています(こちら
)。

日韓関係を未来志向的に発展させていくという発言もありました。 日本では
「具体的な政策触れず」と否定的に報道されていましたが、 私は日韓関係に
言及があっただけでも嬉しく思える演説でした。



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