カタカナは外来語を表しているから、カタカナを使うと文章を読むときに分かりやすくなると、説明すれば良いじゃないかと思った方はいらっしゃいますか?
①わたしはそうるに住んでいます。
②わたしはソウルに住んでいます。
ほら、カタカナの方が分かりやすいでしょう?と思いますか?思いますよね?でもそれは日本人(日本語ネイティブ)だからなんです。
これが日本語初学者の外国人だったら、「①の方が良い。カタカナを覚えないで済むなら、全部ひらがなで書いてあってもいい。その方が楽」
と思うかもしれません。
韓国語についても見てみましょう。한국 요리(韓国料理)を発音してみましょうか。
①ハングク ヨリ
②ハングン ニョリ
ㄴ挿入(요→뇨)と鼻音化(국→궁)が起こり、②の[한궁뇨리]となります。
ㄱパッチムがㅇになるカラクリ……。口の中の同じところを使うので、そのような変化が起こることは、私たち日本語話者は「(けっこうな)勉強をして、(何回も)練習して」理解し、できるようになるのですが、これがもし、①でもいいよ、ㄱパッチムも母音を入れて「ク」で読んでいいよ、となった場合、こちらの方が嬉しくないですか?!発音変化やパッチムの精度を気にしないで韓国語を読めたら……想像しただけで、
낙원이야~. (ナグォンニヤ~/[楽園]パラダイス~!)
と、私なんかは思ってしまいます。しかし、韓国語ネイティブの皆さんはこう言うんですよね。
[한구쿠 요리]라고 하기보다 [한궁뇨리]라고 발음하는 게 더 편하잖아.
(ハングクヨリ ラゴハギポダ ハングンニョリラゴ パルマヌンゲ ト ピョナジャナ/ハングクヨリと発音するよりハングンニョリと発音するほうが楽ですよね)
と、発音変化のカラクリを力説してくれるわけですが、残念ながら、(少なくとも私は)楽じゃありません!ハングルの基本の音ですべて読めたら、こんなに嬉しいことはありません。
韓国語ネイティブの方がそう思うのは、生まれた時から韓国語を話しているからなんですよね…。
と考えると、語学に限らず「それはあなたの論理でしょう」ということを気付かないうちに言っていないかなぁと思ったりします。外国語を学ぶこと、教えるということは、いろんな視点に立てることが良いですね。
それでは、また来週お目にかかりましょう。
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