韓流ブームもあり、韓国ドラマや映画で韓国人同士の会話を聞いたり、
ニュース番組、トーク番組で韓国人スターの生の声を聞く機会が増えました。
そうしたら、私のところにはこんな質問が多く寄せられるようになりました。

 『語学学校や市販の教材では韓国語の語尾-いわゆる日本語にあたる
「~です、ます」を、「-습니다(スムニダ)」とか「-요(ヨ)」と習い
ますが、韓国人が話しているところを聞くと「グヨ~」とか「グニョ~」とか言って
いるようです。あれはいったい何なのでしょう?』

 なるほどー。気になりますよね。本日は韓国語の語尾「グヨ~」「グニョ~」
について簡単に解説したいと思います。気になっていた方、何となく分かるけど
ハッキリしていない方は参考にしてみてください。まず、「グヨ~」と「グニョ~」は
響きは似ていますが全く別物です。

■「グヨ~」の元の形は、「-고요(ゴヨ)」。
それが、ソウル方言「-구요(グヨ)」となったものです。

まず、日本語の「~て、~で」にあたる「-고(ゴ)」があります。

例: 저는 수시를 좋아하고
(チョヌン スシルル チョアハゴ/私はお寿司が好きで、)

それに、日本語の「~です、ます」にあたる「-요(ヨ)」が付くと、

例: 저는 수시를 좋아하고요
(チョヌン スシルル チョアハゴヨ/私はお寿司が好きでですねぇ、)

となります。さらには、この「-고(ゴ)」は現在「-구(グ)」と発音されることが
多い。したがって、

例: 저는 수시를 좋아하구요
(チョヌン スシルル チョアハグヨ/私はお寿司が好きでですねぇ、)

よって、「グヨ~」と聞こえる韓国語は、日本語でいう「~てですね」「~で
ですね」と文章を区切り、且つ会話らしく柔らかに話す表現になります。


■「グニョ~」は、感嘆を表す語尾、「-군요(グンニョ※)」です。
                    ※発音は【군뇨(グンニョ)】となります。

まず、丁寧体「요」を取った形の「-군(グン)」は、「~だなぁ、~ねぇ」と、感心
したりする時の表現になります。「-구나(グナ)」としてもよく使いますよ。

例:참 좋군. (참 좋구나.)
(チャム チョックン(チャム チョックナ)/本当に良いねぇ)

それに丁寧体「요」を付けると、

例:참 좋군요.
(チャム チョックンニョ/本当に良いですねぇ)

となるわけです。
従ってテレビの韓流スターのインタビューなどを聞いていると、

スター:저는 지금까지 10번 일본에 왔구요,
    (チョヌン チグムカジ ヨルポン イルボネ ワックヨ)
    (私はこれまで10回日本に来てですねぇ)

聞き手:어머, 많이 오셨군요.
    (オモ、マーニ オショックンニョ)
    (あら、たくさんいらっしゃったんですねぇ)

スター:예, 그리구※ 올 때마다 수시를 먹구요, (※ソウル方言。本来は「그리고」)
  (イェ、クリグ オルテマダ スシルル モックヨ)
    (ええ。で、来るたびにお寿司を食べてですねぇ)

聞き手:수시를 좋아하시는군요.
    (スシルル チョアハシヌングンニョ)
    (お寿司がお好きなんですねぇ)

と、頻繁に「グヨ~」「グニョ~」が、よく聞こえてくるのです。

本日の「知っトク」いかがでしたでしょうか。
少しでもモヤモヤがクリアになった方がいらっしゃれば幸いです!



※韓国語を配信・提供したい個人様または法人様は「お問い合わせ」ください。