先日、実家方面に行くため特急列車に乗ろうと、JR新宿駅の切符売り場で特急券を
買っていたときのことです。ちなみに、この切符売り場に行き着いたのも偶然のことでして、
特急券をインターネットで買おうとしていて、時間がなく断念。
最寄り駅の切符売り場はボーッとしていて通り過ぎてしまい、
さらには新宿駅構内の特急券売り場は人がいなかったため、
わざわざ改札を出て、そとの切符売り場に行き着いたのでした。

自販機で切符を買っていると、となりから「おかしいな」「ここじゃないのかな」「どうしたらいいんだろう」
とつぶやく韓国語が聞こえてきました。

「旅先で迷う……」最高です。スムーズすぎる旅行より、ちょっとした(←ポイント)
アクシデントがあったほうが思い出になったりします。
「これも彼らで解決した方が思い出になるかな…」と声を掛けるか掛けまいか大いに迷ったのですが、
その若い男女があまりにも困った顔(声)をしていたので、声を掛けました。
そう、本日の知っトクです。
「メ~アィヘルピュゥ?(May I help you?)」の韓国語は、

「도와 드릴까요?」
(トワドゥリルカヨ?/お手伝いしましょうか?)

その瞬間、その男女は「はっ」と顔を上げ、驚きとも、喜びとも、安堵とも取れる

「살았다!」
(サラッタ!/助かった!) ※살다 :住む、暮らす、生きる

というような表情をしました。
「あぁ、声を掛けて良かった」と思ったものです。

そのカップルは衣類(デザイン)関連の仕事をしていて、市場調査のため日本に来ていたそうです。
その日は日帰りで箱根に行き、温泉につかろうと小田急ロマンスカーを探していたとのことでした。

小田急線の特急券売り場に案内し、往復の切符を買うサポートをし
(このやりとりにもいろいろあり、彼らだけでは難しかったかも…)、
何番線に乗れば良いかまで伝え、別れました。
それはそれは、感謝されたなんてものではありません。

私が早々にインターネットで特急券を手配し、あのカップルに会わなかったら、
彼らは無事箱根まで行けたのだろうか……と思いを巡らせました。
ちょっとしたアクシデントから生じる苦い思い出も良いけれど、このように手を差し伸べることによって
不可能だったことが可能になるならば、こんなに良いことはない、と思いながら特急列車に揺られました。





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