先日、当校が2月1日から開始する「字幕翻訳プログラム」の無料デモレッスンを
行いました。とても多くの皆様にご参加いただきました。ご参加くださった皆様、
どうもありがとうございました!

参加された方からは、「いつも映画やドラマを観ながら、字幕と台詞の意図が
違う!と生意気にも思っていましたが、翻訳者の方の苦労がわかりました 」
「具体的なレッスンだけでなく映像字幕の業界や字幕を作る仕組みについて
分かりやすく説明してくださって勉強になりました 」等のお声を頂戴しました。

先生の授業は以前聞かせて頂いたことがあるのですが、今回のデモレッスンで
改めて「なるほど~」と思ったことがありました。

例えば、あるドラマに、

「내가 빈말, 헛말하는 거 봤어 ?」
(ネガ ピンマル ホンマルハヌンゴ パッソ?)

「할머니, 누가 그런 말을 믿어 ?」
(ハルモニ ヌガ クロンマルル ミド?)

というセリフがありました。これに字幕を付けてみます。まずは直訳してみましょう。

「私が口先だけの言葉や無駄な話をしたのを見たか?」

「おばあさん、誰がそんな話を信じるの?」

となりますでしょうか。う~ん、少し日本語として収まりが悪いだけでなく、
残念ながら字数オーバーになります。

限られた字数内に納めるだけでなく、一瞬で意味が頭にはいる訳を付けるには……。
そこで、字幕を付ける上での大切なヒントを先生がおっしゃってくださったのですが
「このセリフの核心は何か。何が言いたいのかを汲む」ことが大切とのこと。

よって、先生が付けた訳は以下。

「私はいつだって本気で話している」

「誰もあんな話を信じないわ」

と、韓国語の反語(※)表現を普通の文章にしています。なるほど~。
まさに「コロンブスの卵」で、聞けば「ふんふん、なるほどね」となりますが、
これを自分が思いつくか……は、相当の訓練が必要だと思いました。
( ※「反語」とは→断定を強調するために、言いたいことと反対の内容を疑問の形で
述べる表現。「そんなことがあり得ようか(あるはずがない)」などの類(「Yahoo!辞書」より))

先生おっしゃるに、「韓国語は反語(※)がとても多いんです。それをそのまま
訳すのも良いですが、最も大切なのはその台詞の核心を日本語にすること」とのこと。
韓国語の特徴を知り、それを最も簡潔な日本語で、瞬時に分かるようにする。
知れば知るほど奥深い世界です。

反対に、反語をたくさん使えば韓国人っぽい韓国語になるんでしょうかね。
あの、皮肉&ジョークたっぷりの韓国語(^_^;)。

さて、クラスは2月1日にスタートしますが、「字幕翻訳家養成クラス」は空席わずか、
「体験クラス」は受付中です。開講までまだ間に合いますので、ご興味のある
方は、是非ご連絡下さい(^^)/ 


韓国語のヒアリングの訓練にもなれば、母国語を磨いていく作業でもある字幕
翻訳の世界……。本当に魅力的です!



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