先日、とある韓国の方から頂戴した業務的なメールの中で、韓国人
ビジネスマンが喜びそうな「難しい?」「カッコイイ?」「格式張った?」
表現に出会ったのでご紹介したいと思います(内容は少し変えてあります)。

이 업무를 하기에는 여건이 여의치 않지만
저희로서는 조금이나마 도움이 되기를 바랍니다 .
(イオンムルr ハギエヌン ヨコニ ヨイチ アンチマン
チョヒロソヌン チョクミナマ トウミ トェギルr パラムニダ)

おお、漢字語のオンパレード。直訳してみると……

(この業務をするのには与件が如意ではありませんが、
私どもとしては一助となれることを所望しております)

ふむふむ……、後半はさておき、分かるようで分からないのが
「여건이 여의치 않지만 (与件が如意ではありませんが)」のくだり。
調べてみると……

여건:〔与件〕与えられた条件(Naver辞書より)
여의:如意(よい)、思いのままになること(Prime辞書より)
여의찮다:意の如くならない、ままならぬ(Prime辞書より)

というような単語たちのようです。「与件」という言葉は日本語にもある
ようです。しかし、聞き慣れませんよね。日本の辞書で引くと、「所与」と
同じ意味とされ、どうも哲学や心理学で多く用いられる言葉のようです。

しかし、韓国語では「조건(条件)」と似た言葉として使用されるようですね。

従って、冒頭の文章は、「この業務をするのには条件が合いませんが…」と
解釈できると思います。しかし、「조건이 맞지 않지만 (条件が合いませんが)」
という韓国語の響きより、「やむをえずできない」「気持ちはあるのだが、
思うようにならない」という控えめな気持ちが表れるような気がします。

前向きに考えたい気持ちはあるが、やむを得ずできない……という状況、
ビジネスにおいてはよくありますよね。そんなとき、このような表現を
使ってみてはいかがでしょうか。



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