先日、以前当校に通われていた方と、仕事の関係で数年ぶりにお目に掛かり
ました。私が中国語を勉強していることをご存じのようで、「中国語楽しいですか?」
「どこが楽しいですか?」と。もちろん、「とっても楽しいです!」と答えました。

どこが楽しいか……、これは外国語全般に言えることだと思うのですが、たまに
「その国ならではの単語や言い回し」に出会いますよね。それが、その国の人々
の思想や思考方式を表したりしていて、そういう奥深さに触れるのがとても楽しいです。

そしてもう一点。韓国語や中国語は日本語と共通点が多いので、それを知る
過程が本当に飽きませんよね。

先日も、中国人の友人と話していて、彼女からこんな単語が飛び出したんです。
「来来回回(ライライフイフイ)」。……「くるくるまわる」、じゃないですよ(笑)!

中国語を勉強したことがなくても、勘が良い方は分かるかも知れません。
そう、「行ったり来たり」なんです。「来」の意味は日本語もそのままですが、
「回」は、「帰る」の意味にあたります。家を出たら戻りますよね、それを
「回る」という風に捉えるのが中国語的発想なんです。

もちろん、韓国語の

「왔다갔다 (ワッタガッタ/行ったり来たり)」

の方が、日本語と文法的には合致しているのかもしれませんが、欧米の言葉
にはきっとないこの世界、アジア言語的なこのニュアンスにグッときます。

例:몇 년동안 한국과 일본을 왔다갔다 했지만
  지금은 계속 일본에 살고 있어요 .
(ミョンニョントアン ハングックァ イルボヌル ワッタガッタ ヘッチマン
チグムン ケソク イルボネ サルゴ イッソヨ/
何年か韓国と日本を行ったり来たりしましたが、
いまではずっと日本に住んでいます。)

ちなみに、この「왔다갔다 」、文法的にどういうふうに分解されるか
ご存じですか?私は韓国語教育について勉強する前はずっと深く考えずに、
「왔다 (ワッタ/来た)」「갔다(カッタ/行った)」と、単に過去形が
連なっているだけかと思っていました。

しかし、過去形がただ連なる、というのは、そもそも文法的には
有り得ない形なんですよね。こちら、ある語が省略された形なのです。
元はといえば、

「왔 다가 갔 다가 하다 」(ワッタガ カッタガ ハダ/行ったり来たりする)

重要ポイントは、中級文法「-다가 」。この「-다가 」は、いわゆる韓国語
中級文法の、女王様のような存在感ある文法様でございます。
この「-다가 」を使いこなせたらいいですね~。

これらの中級文法を集中的に総ざらいしたい方、是非当校の
「TOPIK語彙文法コース(全8回)
」へどうぞ。王 様、女王様、家臣……
いろんな文法様に会えますよ(笑)。
(最近、スタッフブログに「直前対策(全4回)」の具体的な内容
もアップ
されました。単に過去問を解くだけでない当校の進行方法、ぜひご覧下さい!)



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