アンニョンハセヨ~?当メールマガジンは今回500号を迎えました!(パチパチ~)
1号からご購読くださっている方はいらっしゃいますか?ありがとうございます。
特に500号だからといって、記念号ではないのですが、嬉しいお知らせを一つ。

拙著『リアルな日常表現が話せる!韓国語フレーズブック
』が2回目の増刷と
なりました!「こんなひとことが言いたかった!」というリアルなフレーズが自慢の
フレーズブックです。まだお手にとっていらっしゃらない方は、是非ご覧下さい。
初級者の方から中上級者の方まで満足いただけると思います。
ゆっくり音声とリアルスピードで吹き込まれているので、
「速く言うと、こういう音に変化するのか」というような勉強にもなります(^^)。

さて先日、知り合いの結婚式で韓国に行ってきました。1人身軽に韓国に赴く
のはとても久しぶりで、かなり満喫することができました。(まずは釜山滞在の
ご報告→ブログ
→写真が灰色がかっているのはPM2.5の影響です(>_<)


今回韓国を一人歩きしていて、接してこなかったような表現に出会い、
とまどうことがありました。

銀行に行ったときのこと。いろいろ手続きをしていて、窓口担当の方が一つひとつ
処理する度に、私に「暗証番号をおしてください」と言っているようなのですが、
こんなふうに言うのです。

1.비밀번호를 누를게요 .
(ピミルボノルr ヌルrケヨ)

2.비밀번호를 누르시겠습니다.
(ピミルボノルr ヌルシゲッスムニダ)

3.비밀번호를 누르시는 겁니다.
(ピミルボノルr ヌルシヌン ゴムニダ)

これらを訳すと、上から、
1.暗証番号を押します
2.暗証番号を押されます
3.暗証番号を押されるんです

こう言われる度に、数秒後に「あ、ああ」となり、手元のボタンで暗証番号を
押すのですが、「押して下さい」と言われていることが瞬間的に理解できない
ときがありました。2はなんとなく聞いたことがあるような気がしますし、3は
おそらく、1を言われた後に私が反応できないでいたときに相手が言った
フレーズだと思います。

2と3は尊敬語の「-시 」が入っているので、私にその行動をとって欲しいと
いうことを理解できなくないのですが、1はもうお手上げ。

銀行を後にし、「前からこういう表現あったかなぁ。いやぁ、聞いたことないよなぁ。
’-(으)ㄹ게요’は、自分がこういう行動をとるよ、という意思を伝えるときの、
一人称表現のみに使うべき文法のはずだ!」と悶々としていました。

もしかしたら……、韓国のサービス業の発展に伴い、

「비밀번호를 눌러 주세요.」
(ピミルボノルr ヌrロジュセヨ/暗証番号を押して下さい)

「비밀번호를 눌러 주십시오」
(ピミルボノルr ヌrロジュシプシオ/暗証番号を押して下さい)

等の表現は「命令口調」として接客業では避ける傾向が生じているのでしょうか。
しかし、久しぶりに韓国に行った私は本当に戸惑いました。

日本語でも、例えば病院の看護士さんなどが、「手を挙げま~す。下げま~す
(挙げてください、下げてください、の意味で)」と言うことがありますが、
そういう感覚なのでしょうかね。

この件を帰って来て韓国人先生に言ったところ、「窓口では普通使わないはずだと
思うけど…(私、幡野)が外国人だからそう言ったのかしら」とのことでした。

いやいや、外国人だからこそもっと分からないってば!^^;

……こちら、面白い研究テーマにもなりそうなので、これからウォッチ&ヒアリング
したり、意見交換をしてみようと思っています。

日本語も時代とともに、おかしいとされていたはずの「~させていただきます」等が
定着し、市民権を得たように、韓国語もじわじわと変わってくる部分があるのでは
とも思っています。



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