数カ月ぶりに「All About 韓国語
」に新記事をアップしました。その記事の題名とは!「憧れの仕事~韓国語の先生になるには
」。

いや、憧れてなんかないし、というツッコミはおいておいて、記事内でも触れていますが、日本語話者の韓国語学習者なら、どなたでも潜在的に韓国語講師としての資質をそな
えていると同時に、韓国語が上手ならなれるのかというと、そうではない、意外と大変な仕事でもあります。

記事の最後で、私が延世大学の講師養成講座に通ったとき、責任者の先生に
「韓国語講師に最も大切な要素は?」と質問した時のエピソードを載せています。

先生の回答は、

「임기응변」(イムギウンビョン/臨機応変さ) 

だったんです。その時は少し意外に思いましたが、本当にその通りなんですよね。
韓韓辞書を見ると、こんな解説が載っています。

그때그때 처한 사태에 맞추어 즉각 그 자리에서 결정하거나 처리함.
(クッテグッテ チョハン サテエ マッチュオ チュッカッ ク ジャリエソ キョルチョンハゴナ チョリハム/その時々、生じる状況に合わせ、直ちにその場で決定した
り処理すること)

うぬぬ~、まさしく!そうなんです。語学学校の教室は、一分一秒ごとにこの
臨機応変さが求められることが起こるんです。

例えば、先生がある授業に入って、
「みなさん、35ページを開いてください」と言ったとする。そうしたら、
「え?先生、この前38ページで終わりましたから、今日は39ページからではないんですか?」と言われたとする。
ここで、「私は35ページからと聞いている」と数分間押し問答をしたり、あたふたと
準備していない39ページから行って、授業がボロボロになったりするのはプロとしてはNGだと思うんです。

勘違いをしているのは生徒さんか講師か、もしくは引継ぎをした誰かが間違ったのかなど、いろんな状況が考えられるのですが、さておき、こんなときに即座に対処し、できる
だけ何事もなかったように充実した授業を遂行する能力こそが、語学講師には必要だと思います。

少し話がそれますが、有名な恋愛漫画家の柴門(さいもん)ふみさんが(もしかして若い世代は知らない?)エッセイか何かで、こんなことを書いていました。

「ある男性が、女性に‘実は昔、きみのことが好きだったんだ’と言ったとする。
私なら、この後の女性のセリフを何通りも考え出すことができる」

さすが一世風靡した恋愛漫画家さんだけありますが、語学講師も似た能力が必要で、目の前の生徒さんの森羅万象的な!発話に対し、何通りものリアクション、受け答えを用意
しておかないといけません。

最後に例文を。

어학강사에게는 눈앞에 벌어진 상황에
임기응변으로 대처하는 능력이 필요합니다.

(オハッカンサエゲヌン ヌナッペ ポロジン サンファンエ
イムギウンビョヌロ テチョハヌン ヌンニョギ ピリョハムニダ
/語学講師には目の前で起こる状況に対し、臨機応変に対処する能力が必要です)



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