韓国ウォッチャーの私たちに二度訪れるお正月。本日、韓国は旧正月ですね。

여러분, 새해 복 많이 받으세요!
(ヨロブン セヘ ポン マニ パドゥセヨ/明けましておめでとうございます)

韓国だけでなく、中華圏の国々はもちろんベトナムや、東南アジア各国の華人街もこの旧正月を祝います。当校の中国語の先生はお子さんと餃子を作ると言っていました。韓国
留学中、旧正月に友人の家で餃子を作り、そして食べた美味しい떡국(トックッ/雑煮)……懐かしいです。

話は変わりますが、先日、韓国の釜山から知人がやってきました。
彼女は日本の支店長(韓国人)と訪問してくれて、いろいろお話をしました。
彼女はビジネスパーソンでありながら、韓国で詩人としても活躍していて、今年、釜山市から依頼され、とある公演のプロデュースを任されていると、そんな制作過程の話を聞
いたり、支店長さんから韓国のビジネス文化について話を聞いたり、短い時間ながらも「韓国」を深く感じる時間でした。

彼女のお子さんは今年中学校に上がるのですが、進学先をある学校に絞り、お子さんは塾通いの日々だとか。「行く学校で人生がほぼ決まってしまう」と。
それに同調する支店長さん。「日本のように、良い学校に入れば、良い大学や就職先に巡り合える可能性が高い、というだけの話ではない。例えば、勤め先で何か不祥事が発生
した。同じ高校、同じ大学の権力者に連絡をして、便宜を図ってもらったり、その便宜の質はハンパでないんです」

そこで支店長さんが発した言葉が、

우리가 남이가!(ウリガナミガ/俺たちは他人かい?)

ですよ、と。もう少し分かりやすい文章にすると、

우리가 남일까요? 아니지요.
(ウリガ ナミルカヨ?アニジヨ/私たちは他人ですか?そうでないですよね)

そう、反語文ですね。「あなたと私の仲で、なによ(水臭い)」という意味です。
また、「ウリガナミガ」の語尾は、慶尚道の方言と言っても良いでしょう。
支店長さんは、「‘ウリ’の中に入ればこんなに良い国はない。でも‘ウリ’の中に入れなければ、こんなに生きにくい国はない」ということも言っていました。

私は韓国では韓国語を勉強するだけの留学生でしたし、ビジネスにおいても日本が拠点だったので、教育問題や高校・大学・地域の派閥等に関しては、話を聞いてきただけです
が、腰を据えて暮らしてみると、いろいろあるのでしょうね。

さて、このウリガナミガ、是非慶尚道出身の、できればオジサン世代の方に
言ってみてもらってください。
韓国語好きの私にとっては、かなり‘ツボ’にハマるイントネーションです(笑)。



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