韓国とは随分長く付き合ってきたと思うのですが、最近、「そうだったのか~!」と思う出来事がありました。
現在当校で、とある特別講座を企画中です(近日公開予定、お楽しみに!)。
いくつかのテーマを設定していて、先生方にその分担をどうするか尋ねたときのこと。
A先生はこうおっしゃいました。
「다 할 수 있어요.」(タ ハルス イッソヨ/全部できますよ)
おお!頼もしい。そこで、全体会議の際に私はこのように話題を振りました。
「A선생님이 다 잘할 수 있다고 하셔서…」
(Aソンセンニミ タ チャラルス イッタゴ ハショソ/A先生が全部よくできるとおっしゃったので)
するとA先生はすぐさま否定し、笑いながら、
「무슨 소리예요~? 할 수 있다고 했지만 잘할 수 있다고는 안 했어요.」
(ムスン ソリエヨ~?ハルス イッタゴ ヘッチマン チャラルス イッタゴヌン アネッソヨ/なにをおっしゃいますか~?できると言いましたけど、よくできるとは言っ
ていませんよ)
このA先生の発言は謙遜で、A先生の授業は素晴らしいことはその場にいた全員が分かっていますが、その韓国語自体に私は「はっ!」と気づくことがあったのです。
日本語の感覚だと、何かできる?と聞かれ、「できます」と答える時は、「よくできる」と自信があるときのような気がしますが、韓国語の場合は「(よくできるかは分からな
いけれど)いったん、私がしてみましょう」というようなニュアンスだったのですね。
韓国ビジネスに携わる方々と情報交換をするとよく出てくる話題に、「韓国の人が
‘できます’と言うから安心していたんだけれど、どうも思ったようにならなくて……」ということがあります。私はこれまで、このような現象を、要求度が高い日本側と、楽
観的で自信を持ちがちな韓国側の差だと思っていたのですが、そうではなかったのです。
韓国語の「ハルスイッタ」は、「よくできる」ではなく、「やってみましょう」なのです!
言い換えると、「ハルスイッタ」と「チャラルスイッタ」は全く違う意味なのですね。
……ということが分かり、密かに大興奮しております!
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「言葉を知り、文化を知り、人を知る」をモットーに、東京・虎ノ門で韓国語講座を開講。「趣味の韓国語」、「シゴトの韓国語」などのクラスから実践的な通訳や映像翻訳の技術が学べる講座まで、あらゆるレベル、ニーズに応えています。
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