日本語話者の皆さんは、ご自身のお父さん、お母さんに「~です、~ます」を
使って話しますか?ほとんどの方は丁寧語は使わないのではないでしょうか。
韓国ではどうでしょう。

少し話がそれますが、

「어머니는 경상도 출신이세요.」
(オモニヌン キョンサンド チュルシニセヨ/母は慶尚道出身でいらっしゃいます)

「저희 사장님은 회의중이십니다.」
(チョイ サジャンニムン フェイジュンイシムニダ/私どもの社長は会議中でいらっしゃいます)

のように、対外的にものをいうときは、身内であっても尊敬語を使う、ということは
韓国語学習者にはよく知れていることですが、皆さんの韓国人の知り合いが、
ご家族同士どんなふうに会話をしているかまでは、家族ぐるみの付き合いをしたことがない限り、分からないかもしれません。

日本語の「~です、~ます」は、韓国語では「-요(ヨ)」「-ㅂ/습니다(-(ス)ムニダ)」等に値します。「-요」「-ㅂ/습니다」それぞれの違いについては話すと長
くなるので、今回は「-요」のみをピックアップしましょう。

周囲の韓国の方に、ご両親に「-요」を付けて話すか、パンマル(友達言葉)で話すか尋ねてみてください。
韓国の方は自身の両親に対して「-요」を付けた丁寧語を使うことが多いんです。

日本の親子の「お母さん、今日の夕飯なに?」
「お父さん、さっき浩一叔父さんから電話があったよ」のようなひとことは韓国の場合、

「어머니, 오늘 저녁 뭐예요?」
(オモニ オヌル チョニョン ムォエヨ?/お母さん、今日のご飯はなんですか?)

「아버지, 아까 철수 삼촌한테 전화 왔어요.」
(アボジ アッカ チョルス サムチョナンテ チョナ ワッソヨ
/お父さん、さっきチョルス叔父さんから電話がありました)

となります。韓国語だと違和感がないのに、日本語でこう話すと考えるとムズムズきますね(笑)。

当校のある先生は、子供のころは両親とパンマルで話していたけれど、あるとき
お母さんから「いつまでパンマルで話すの。もういい歳なんだから」と言われ、
それから「-요」を付けるようになったそう。対外的に、見た目がよろしくない、という感覚なんでしょうね。

日本でも、「うちのお母さんがね」ではなく、ある一時から「うちの母(はは)がね」となる傾向がありますが、その感覚に似ているのかもしれません。

とここまで書きましたが、同じ韓国人でも「うちは両親にはパンマルよ!」という人もこれまたかなりいます。しかし、「両親にパンマル派」は総じて若い世代かなという印象
。聞けば聞くほど、いろんな家庭、考えがあって面白いので、調査を進めようと思います!(^^)!



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